説明を聞きながら庭を楽しむ参加者
東広島市教委は11月3日、広島県指定文化財で国登録記念物の、前垣氏庭園「寿延庭」を特別公開した。
38人が集まり、京都府や神奈川県から駆け付けた人もいた。2グループに分かれ、東広島ボランティアガイドの会メンバーによる案内で、庭園を所有する賀茂泉酒造の歴史を聞いたり、同社の前垣壽宏副社長から「寿延庭」の説明を受けたりしながら、庭を見学した。
参加した広島市安佐北区の三好峰子さん(67)は、「庭が好きでいろいろな庭を見てきた。趣があって、質感のいい庭だった。近くで見られてうれしい」と目を細めていた。市教委文化課の田井智大主事は、「日本庭園があることは貴重で、酒蔵の多い町西条を知ってもらう機会にもなる」と話していた。
「寿延庭」は、日本庭園の巨匠と名高い故・重森三玲氏の作で、枯山水の庭。世界に誇れる日本独自の造園技術を見てもらいたい、と春に続いて一般公開した。
(奈須)