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毒ガス死没者慰霊式 3346人の名簿納める

  • 2021/12/01

 

 毒ガス障害死没者慰霊式はこのほど、竹原市忠海沖の大久野島で行われた。遺族ら約180人は白菊をたむけ、毒ガス製造に従事して亡くなった人の冥福を祈った。この1年間で80人が亡くなり、計3346人になった死没者名簿は慰霊碑に納められ、全員黙とう。25回目の今回、湯崎英彦広島県知事も参列した。

 小坂政司市長は「このような悲惨な事実が人類史上再び繰り返されることのないよう、核兵器と生物化学兵器の廃絶を強く全世界に訴え、戦争が地球上から根絶されることを心から願う」と平和宣言を読み上げた=写真。

 大久野島では、昭和2年に当時の日本陸軍が毒ガス工場を建設し、6000人以上の従業員らが働いていた。毒ガス製造にかかわった多くの人々は、戦前、戦後から現在でも毒ガス後遺症で苦しんでいる。(上田愛)

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