「わたしたちは常に乗客目線を心がけている。実際営業をしていて、車いすも乗れる大型バスがあれば良いという声から思い付いた」と笑顔で話すのは、三原市大和町大草で観光バス事業を展開している有限会社メイプル交通・吉田求代表取締役=写真。
同社は障害者など車いす利用者、足腰の弱い高齢者も乗り降りしやすいスライド式エレベーター搭載の大型バスを試作中。今年度中の完成を目指している。
「リフト方式では恐怖感や危険性、雨天時にはぬれてしまうなど利用者の不安・不便さを解消したとはいえない」と指摘。「エレベーター方式の導入で、乗り降りの際に転落の危険性が少ない。また、スライド式を採用することで、余分な駐車スペースが不要になり、既存のバス停の活用も可能になる。利用者の利便性を大きく高めると期待している」と目を輝かせる。
大型バスを改造する試作は自動車メーカーの協力工場でスタート。専門家の強度計算を基に製作会社と交渉している。(繁澤)