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【地域共生社会づくり⑥】ひとりの困りごとをみんなでシェアする-七条長寿会の見守り隊-

  • 2022/02/10

【地域共生社会とは】

誰もが住み慣れた地域で世代や分野を超えてつながり 、暮らしや生きがいを ともに充実させながら安心して暮らせる社会 のことです。

東広島市では、この実現のために様々な取り組みを進めています。

そんな様々な取り組みを東広島デジタル編集部が紹介していきます。

地域共生社会のイメージがこちら

 

こまめの会

※厚生労働省地域共生社会のポータルサイトより

いろいろな立場の人たちが社会に参加し、つながり、支え合いながら、

人生を充実させたり、生きがいをみつけたり、

安心して暮らせる地域社会ということなんですね。

 

 

市内の地域共生に関する取り組みを紹介するシリーズの6回目です。

今回は、志和の七条長寿会を母体にした「見守り隊」24人による見守り活動を取材しました。

 

七条長寿会の「見守り活動」の取り組み

 

志和町の七条長寿会の「見守り隊」 は、毎月1回地域を見回り、住民同士で声をかけあう活動を4年続けています。

 

見守り隊

 

活動の母体となる七条長寿会は、70人を超える会員が、楽しい行事やお寺でのコーラスなど、さかんに活動を行ってきたそうです。しかし、コロナ禍により、地域行事などの集まりが出来なくなり、住民同士の関係を維持していこうと、隊員による見守り活動を継続されています。

 

「見守り隊」は、七条長寿会会長の黒川正臣さんと女性部長の上野芳子さんを中心に、七条長寿会のメンバー、自治会役員や民生委員など地域に詳しい24人で構成しています。

 

見守り活動は、朝、コミュニティセンターに集まり、隊員が互いに顔を合わせ、黒川会長のあいさつから 始まります。その後、3つの地域に分かれて、それぞれの担当する地域を、チームを組み巡回しています。「防犯連合会」と書いた蛍光色のジャケットをまとい、「東広島市見守りサポーター証」を携帯し、高齢者のみの世帯などは特に積極的に声を掛けます。「頻繁に見回りしてくれるから防犯上も安心」と地域住民からも好評です。

 

見守り隊

 

「そういえばあの人、最近元気がないね」 など、巡回の中で得た話題は、隊員同士で共有します。

地域の人が見守り隊員へ、ちょっとした困り事も話すことが出来るのは、これまで、長寿会や地域行事を通して築いてきた信頼関係のなせるものですね。

これまでには、単身の高齢者がトラブルを一人抱えていたことが分かり、警察や他の住民も協力して、トラブルの拡大を防ぐことが出来た事例もあったそうです。

 

七条長寿会の見守り活動への思い

 

母体となる、七条長寿会について、老人クラブが減っている中、70人ものメンバーが集まり、さかんに活動を続けてきた秘訣を聞きました。

会長の黒川さん「やっぱり声かけが大切。『ちょっと一緒に行こうや』と声をかければ、相手も『行ってみようかの』となるじゃないですか。 そうやって、集った仲間と楽しい催し物をしてきたんですよ。」冗談を交えながら話され、暖かい人柄が伝わってきます。

「見守り活動は、月に1回数時間程度で、自分たちの健康づくりにもなっています。 それに、情報が多すぎる時代だからこそ、直接に顔を合わせて情報交換することが必要なんでしょうね。 」と、自分たちのために行っている活動だと言われます。

 

- 見守り活動をしている中で心掛けていることは、何でしょうか?

 

「もし、解決できなくても、『ご近所みんな知ってくれている』と思うだけで心が軽くなることもあるでしょう」と女性部長の上野さん。

笑顔で活動されている皆さんの様子からも、「この地域には仲間がいてくれる」という安心感が伝わってきます。

 

見守り隊

 

今の見守り活動になるまでの経緯

 

会長の黒川さん「私のモットーは『今やる!すぐやる!必ずやる!』なんですよ。どうしたらできるかを考えたら、今のかたちになったんですよ」と朗らかに話してくれました。

地域の見回り活動をする「見守り隊」を作ろうという時、誰に協力を仰ぐかも思案したそうです。

「地域の活動は、仲良しの人が集まるだけでは、上手く行かないんですよ。また、いきなりゼロから始めるよりも、より良い活動にするためには、まず地域のことをよく知ることが大切だと思ったんです。 」と話すのは、女性部長の上野さん。

最初に、自治会の役員など、すでに地域のことに詳しい人に声を掛け、この地域がどんなことに困っているか、どんな活動をしていったらいいかをしっかり話し合われました。

この話合いメンバーが核となり見守り活動を始め、活動する中で、新たなメンバーを誘い隊員の幅を広げていかれたそうです。今は、地域をよく知っている自治会長さんや、民生委員さんもメンバーとなっています。

上野さん「いざ、地域の困りごとをつかんでも、次の対応は、自分たちだけでは難しいので、民生委員さんの存在が、とても心強いんです。また、警察に相談することもあります。」

 

無理なく活動できる方法を探して

 

市の『元気輝きポイント制度』は、見守り活動を始めたきっかけの一つ だったそうです。この制度の「地域住民で定期的な高齢者の見守り活動」に団体登録することで、毎月の活動ごとにポイントが貯まります。

隊員が安心して活動できるために、ボランティア保険も思案していたところ、民生委員さんからの情報で、『東広島市見守りサポーター』として登録することで身分証となる『見守りサポーター証』がもらえて、ボランティア保険にも加入できたそうです。

また、警察官から、見守り活動するにはお揃いのジャケットがあると良いとアドバイスを受け、防犯連合会の登録 もして蛍光ジャケットを着て、防犯活動の一役も担っています。

皆さんで、知恵を出し合い、様々な活動に取り組んでおられます。

 

まとめ

 

七条の地域に何が必要なのかを話し合い、共感した人たちが、地域で仲間を増やし、地域ぐるみの活動を生み出しました。

 

見守り

 

「女性部長が次々にアドバイスしてくれて、私は座っているだけ」と朗らかに笑う会長の黒川さんと、「会長にはどんと構えてもらわないと!」と話す上野さんとは、良いコンビのようです。

 

 

黒川さん「隊員同士も互いに見守っているようなもんですね。 もともと外出促進を目的につくられた長寿会で、見守りの名のもと、みんなで適度に体を動かしています。

みんなで見守り、支え合う』そんな地域づくりがすすんでいます。

 

 

 

 

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