豪雨災害発生から2日後の7月9日、東広島市総合福祉センターに市被災者生活サポートボランティアセンター(ボラセン)が開設された。被災者の困りごとの相談などを受け、それに応じてボランティアを派遣するなどして、被災者の生活を支援している。13日には、家屋内に流れ込んだ土砂の撤去などに当たるボランティア活動を開始。復旧へ向けた動きが本格化している。(橋本)
ボラセン開設後、個人や自治体から土砂、家財の撤去、屋内の清掃などの依頼があり、11~12日は市社会福祉協議会に登録しているボランティアグループで対応。
11日には広島大学のボランティアサークルのメンバー62人が参加し、高屋町と西条町に分かれて入った。7日の朝に裏山からの土石流が家の中に流れ込んだ西条町大沢の永谷勉さん(68)宅では、土砂をバケツリレーで屋外に出したり、畑に流れ込んだ土で土のうを作って積み上げたりした。
妻の美智子さん(63)は「重機の入れない屋内の土砂は人の手でないと出すことができない。近所の人、知り合いの人、ボランティアの人たちが手伝いに来てくれ、うれしい」と話していた。広島大教育学部4年生の小池秀太郎さんは「土砂には流木が混ざっていて、想像以上に骨が折れる作業」と汗をぬぐった。
13日からはボランティアの一般参加者の募集と活動を始めた。初日には、約420人が西条、安芸津、黒瀬、志和、高屋などへ分かれて移動し、作業した。
ボラセンを運営する市社協によると、ボラセン開設前から地域や団体から「私たちにできることはないか」というボランティアの申し出があったという。「大学生、地元企業、福祉施設などの皆さんが運営にも積極的に参加してくれ、ネットワークの強さを感じる」と市社協の担当者。
民間企業も支援の輪を広げているが復旧へ向けた活動は続く。
ボランティア参加希望者は9時~11時に、市総合福祉センターで受け付け。駐車場や持参物など、事前に確認を。
https://www.higashihiroshimashi-syakyo.jp/