設立20周年を迎えた、東広島市の酒造会社などでつくる環境保護団体「西条・山と水の環境機構」(前垣壽男理事長)は、20周年誌を出版。その記念シンポジウムとパネルディスカッションを8月11日、東広島市総合福祉センターで開いた。
約120人が参加。パネルディスカッションでは「SDGsから見た東広島の水環境」と題し、龍王山を源流とした西条の地下水の水質変化や、都市化と温暖化の中で取り組むべきこと、SDGsの取り組みなどについて、パネラー4人が意見交換をした。
広島国際学院大学工学部生産工学科の竹野健次教授は「西条の酒に使われる水の特徴や、源流のことなど、水のことをもっと知ってほしい。日本三大酒処として、酒のまちであるという市民レベルの意識と酒文化を知ることから始めることが重要」、広島大学大学院先進理工系科学研究科の小野寺真一教授は「酒造りで使った水と同量の水を自然に還す、ウオーターニュートラルについて、みんなで考えることが重要」とそれぞれ提言した。
提言を踏まえ、前垣理事長は「地球環境を守ることはみんなが責任者という意識が重要。知見者と市民が意見を交換し、話し合いをする場を継続し作っていきたい」などと締めくくった。
(林)