休校から再開した学校に行く楽しみの一つにしてもらおうと、東広島市西条土与丸の西条緑化造園は6月10日、ナミアゲハを卵からチョウになるまで飼育できるアゲハチョウ飼育キットを、市内全小学校にプレゼントした。
飼育キットは、幼虫の餌となるアゲハ草(ヘンルーダー)2鉢とチョウの卵4つがセットになっている。広島大の本田計一名誉教授と京都教育大の村上忠幸教授が、子どもたちにチョウの生育を観察してもらいたいと2007年に開発。同造園が農薬不使用でのアゲハ草の栽培に協力した。アゲハ草はアゲハチョウが好むミカンやサンショウと同じ仲間のハーブで、トゲがないのが特徴。成長してもあまり大きくならないことから、鉢のまま教室などの室内で観察することができる。
高屋町の高美が丘小には6月10日、同造園の若田秀樹代表が訪れ、3年生児童2人に飼育キットを手渡した。
若田代表は「長い休校でほとんど顔を合わせていなかった友達同士や、先生と子どもたちの会話のきっかけになれば。約1カ月半でチョウになる。生き物なのでうまくいかないこともあると思うが、失敗もよい経験になるのでは」と話していた。