吉永小百合主演の映画「いのちの停車場」が5月21日から全国で公開されます。製作総指揮の岡田裕介氏と東広島とのつながりを5回のコラムで紹介します。(東広島デジタル編集部)
「いのちの停車場」が完成し、5月21日から全国公開されることになりました。岡田裕介元東映グループ会長が製作総指揮を執った最後の映画であり、大ヒットを心から願うものです。
岡田裕介氏は、2020年11月18日、急性大動脈解離で突然逝去され、製作総指揮を執った吉永小百合さん主演の「いのちの停車場」が最後の作品となりました。
この作品は在宅医療を通して、消えゆく患者の「生命(いのち)」をテーマにした映画であり、高齢社会の厳しくも荘厳な現実を一人の女性医師を通して描いた作品です。
「いのち」をテーマにした映画を製作中に、岡田氏が突然病死するという現実を思い合わせるとき、いっそう人間の命や人生の生きざまを考えさせられます。
岡田裕介氏の父・岡田茂元東映会長は、日本三大酒どころの「東広島市西条町」で生まれ育ちました。裕介氏は京都生まれですが、父の故郷「西条町」をことのほか大切にされてきました。
デジタル映像を衛星で受信して上映する、日本初のデジタルシネマ上映設備を備えたシネコン「T・ジョイ東広島」をフジグラン東広島ショッピングセンター内にオープンしたり、東映が岡田茂氏の故郷に造成したゴルフ場「広島東映カントリークラブ」を大切にしたりして、父の故郷「西条」を常に忘れることはありませんでした。
今回の映画「いのちの停車場」は金沢の市街地から少し離れたところにある「まほろば診療所」を中心にさまざまな人生模様が描かれていますが、中でも白石咲和子医師と病に侵されていく父・白石達郎のやり取りは映画の重要な柱となっています。
故郷と深くつながっていく父娘のシーンは、裕介氏の父・茂氏を想う深い思いがあるようです。(千義久)
いのちの停車場 ストーリー |
東京の救命救急センターで働いていた咲和子は、ある事件をきっかけに、故郷の金沢で「まほろば診療所」の在宅医師として再出発をする。様々な事情から在宅医療を選んだ患者と出会い、戸惑いながらも、まほろばのメンバーと共にいのちの一瞬の輝きに寄り添っていく。その時、最愛の父が倒れてしまい…。
映画「いのちの停車場」公式ホームページ↓
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