広島杜氏組合(石川達也組合長)は5月14日、4月の自醸酒品評会で上位に入賞した酒を造った杜氏(とうじ)と酒造会社を褒賞する、第67回広島杜氏組合自醸酒品評会褒賞授与式を安芸津生涯学習センター(東広島市安芸津町三津)で開いた。
今年は34人の杜氏から45点の出品があった。広島県立総合技術研究所食品工業技術センター、広島国税局鑑定官室、酒類総合研究所などから選出された審査員16人が「広島らしさ」を重視して審査し、第1~10位の優等賞を決めた。
式では、石川組合長が「伝統のある広島杜氏の技術と精神を発揮して、酒造りに精励した」と杜氏をたたえた。
第1位は、広島市佐伯区の八幡川酒造の長谷川勝久さん(41)。「大吟醸八幡川」は、きれいな甘みとふくらみのある味わい、華やかな香りが評価された。第2位は、呉市本通の三宅本店の大名泰輔さん、第3位は、東広島市西条本町の賀茂鶴酒造二号蔵の椋田茂さんが輝いた。
初めて1位になった長谷川さんは「酒米などの原材料処理の工程に苦労したが、例年以上の出来栄えとなり良い結果が出てうれしい。この感激を忘れず、広島杜氏として期待に添えるように精進していきたい」と謝辞を述べた。
賞状を受け取る八幡川酒造の長谷川さん(右)(撮影・山北)
自醸酒品評会は、順位付けされない品評会とは異なり、上位10位までの明確な結果が公表され、杜氏名での受賞となる。受賞した杜氏の技術力の高さを示す機会となっている。(山北)