肺炎を引き起こす新型コロナウイルスの感染拡大が続いている。影響を受ける事業者に対する国の支援が始まるなど、刻々と状況が変わっている。自身に関係する助成制度や相談窓口などの情報を積極的に入手し、対策を講じたい。そんな新型コロナウイルスについて、地元選出の衆議院議員で内科医の新谷正義さんに話を伺った。
(聞き手・吉岡直子)
市民は正しい手洗い、うがいを
―ダメージを受けている企業が出ています。国の支援策は
緊急対応の第1弾と第2弾が発表され、国をあげて取り組んでいるところです。第1弾として予算153億円、第2弾として4308億円を投じます。主にさまざまな助成金や、帰国者への支援、水際対策などに使われる予算です。
また、厳しい状況に置かれている企業に対し、まず緊急の金融措置として1・6兆円の枠を確保して、資金を借りやすくする措置に取り組んでいます。
―それはもう始まっていますか
順次、制度を施行しています。
―支援策に関することは、どこで知ることができますか
経済産業省のホームページなどで、随時発表しています。今後、緊急の措置のみならず、補正予算も組んでしっかりと対応していかなければならないと考えています。
―新谷議員は内科医でもあります。感染予防のポイントを教えてください
コロナウイルスは、飛沫感染が主だといわれています。手や指を介して、口や鼻から体内に侵入します。
このため、不特定多数の方が触れる物に触った後は、必ず手洗いをすることが非常に重要です。30秒くらいかけてしっかり洗ってください。
うがいは、まず、口の中をゆすぐような、いわゆる「クチュクチュうがい」をして口の中の雑菌を取り除き、のどに水をためて声を出す「ガラガラうがい」10秒を2回行うと効果的です。
―マスクでの予防をしたいですが、品薄状態が続いています
国内のマスクの製造会社に対して、国から24時間体制での増産をお願いしています。また、マスクを大量に仕入れて、高値で転売することを禁止する制度が始まりました。罰則付きの刑罰が加わることになります。
―マスクを使う時に、気を付けることは
隙間がないように着用したら、手で触れないことが大切です。マスクの前面にはウイルスが付着しています。マスクのずれを直したり、外したりした手で、鼻や口を触ると感染のリスクが高まります。耳にかかっているひもを持ってはずします。外したマスクは、消毒措置がなされるまでは再利用しないことが基本です。うがい、手洗い、マスクでの対策は、風邪やインフルエンザの予防にも効果があります。ぜひ、実施してください。