![西条柿の栽培26年、八本松の松川克巳さん](https://www.higashihiroshima-digital.com/wp-content/uploads/2023/10/231019saijyogaki0416_a.jpg)
口の中いっぱいに広がる甘さと緻密な果肉の食感に、ファンが多い西条柿。東広島市西条が原産で、今が収穫期。秋晴れの畑では、風に吹かれて葉がささやき、パチンパチンというはさみの音が聞こえる。
![渋を抜くととろける甘さの西条柿](https://www.higashihiroshima-digital.com/wp-content/uploads/2023/10/231019kaki4519_a.jpg)
![八本松町 松川克巳さん(76)](https://www.higashihiroshima-digital.com/wp-content/uploads/2023/10/231019saijyougaki_hito0486_a.jpg)
![4つの溝があるのが西条柿の特徴](https://www.higashihiroshima-digital.com/wp-content/uploads/2023/10/231019kaki025139100_a.jpg)
「猛暑と雨不足の影響で今年は小ぶりだけど、味は変わらずええよ」と話すのは、現在58本の西条柿の木を育てる松川さん。10月上旬から下旬にかけて収穫し、選果場へ出荷している。
選果場で等級ごとに分けられた西条柿は、渋を抜くためのドライアイスと一緒に袋に詰められ配送される。渋が抜けた西条柿は甘く、糖度は約18度。「酒のつまみにもええよ」と松川さん。
![八本松町の選果場。市内では、とれたて元気市となりの農家店などで購入できる](https://www.higashihiroshima-digital.com/wp-content/uploads/2023/10/231019senbetu0555_a.jpg)
1997年に休耕田で西条柿の栽培をスタート。一緒に収穫をしていた妻・恵美子さんが15年前に他界してからは、栽培の本数を約半分にした。収穫の時期は、一緒に作業したり、畑でお茶を飲みながら過ごしたりした当時を思い出しながら作業しているという。
![柿が入った袋にドライアイスを入れて渋を抜く](https://www.higashihiroshima-digital.com/wp-content/uploads/2023/10/231019dryice0619_a.jpg)
![3Lサイズの西条柿](https://www.higashihiroshima-digital.com/wp-content/uploads/2023/10/231019kaki_hako_0550_a.jpg)
![贈答用の箱](https://www.higashihiroshima-digital.com/wp-content/uploads/2023/10/231019box.jpg)
収穫が終わった後も枝切り、草刈り、つぼみや花を間引く作業など、年間を通して手入れをする。継続の原動力は、「実のなり方を想像しながら行う枝切りには苦労するけど、木の成長を見るのが楽しみ。出荷して『いい柿だね』と言ってもらえるとうれしいよ」とにっこり。
西条柿の豆知識
西条柿発祥の地 長福寺
![西条柿発祥の地 長福寺](https://www.higashihiroshima-digital.com/wp-content/uploads/2023/10/231019tera0670_a.jpg)
西条柿の原木が西条町寺家の長福寺にあったことから、「西条柿発祥の地」「ゆかりの地」として伝えられている。
西条柿の由来 「昔話」で読もう
「賀茂台地の昔話(飯田米秋編)」には「西条柿の由来」という話が集録されており、ウェブサイト「コドモト」でも読むことができる。
写真 井川良成
文 橋本礼子