東広島市最大のイベント「酒まつり」が10月12~13日、JR西条駅周辺で開かれる。例年、両日で20万人を超える人が訪れる。盛りだくさんの催しの中から、今年のポイントをピックアップ。(本紙編集部)
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酒まつり2024会場マップ
35回目の「酒まつり」のテーマは〝HigashiHiroshimaをOmosiroku〟。日本酒好きの人はもちろん、子どもから大人まで幅広い年代が楽しめるよう、バラエティ豊かな会場を盛りだくさんに準備。杉原里志実行委員長は「ステージイベントや屋台、地元グルメも満載で、一日中楽しく過ごせるまつりです。ぜひお越しください」と呼び掛けている。
入れ替え制で定員増 日本酒集まる酒ひろば
楽しみにしている人も多い「酒ひろば」は、全国から日本酒が集まる大試飲会場。今年は、833銘柄が並ぶ。
2時間30分の入れ替え制で、12日は3回、13日は2回実施。各回の定員を昨年の2倍にした。試飲回数に制限はなく、時間内に好きな日本酒を何回でも試飲することができる。「全国の銘酒飲み比べに、おそろいのおちょこでの乾杯。酒ひろばには日本酒の魅力が詰まっています」と松浦亮介部会長。
映画「吟ずる者たち」 無料上映会
東広島を舞台とした2021年製作の映画「吟ずる者たち」の無料上映会が両日、アザレアホールで行われる。能登半島地震の緊急支援として企画し、当日は募金箱を設置する。
『吟醸酒の父』と呼ばれた安芸津町の酒造家・三浦仙三郎氏の実話を基にしており、東広島市など広島県内で全てのロケが行われた。監督は油谷誠至さん、出演は比嘉愛未さん、中村俊介さんほか。
上映は10月12日が①10時~②12時20分~ ③14時40分~④17時~の全4回。13日が④を除く全3回。
会場周辺でリアル謎解きゲーム
東広島市制施行50周年を記念した周遊型謎解きゲーム「東広島謎解きタイムトラベル~50年の想いをつなぐ水の物語~」が酒まつりを皮切りにスタート。
謎解きキットをWEBで事前購入し、メイン会場の総合案内所か西条酒蔵通り観光案内所で受け取る(当日販売もあり)。「親子でカップルで大人数で、謎を解いて東広島の魅力を再発見しましょう」と児玉塁部会長。
初めて登場 美酒鍋会場に2人席
東広島の郷土料理「美酒鍋」の会場では今年、2人席が設けられる。これまで4人席のみだったが、少人数でも楽しんでもらえるよう設定した。
酒まつりで出される美酒鍋の具材は、白菜、タマネギなどの野菜と鶏肉、砂肝などで、東広島の日本酒で煮て食べる。アルコールは飛ぶため、子どもも食べられる。
「東広島の郷土料理を多くの皆さんに食べていただくため、一生懸命準備しています」と河田秀部会長。
グルメと音楽を満喫 メイン会場
西条中央公園東側に設けられるメイン会場には、ステージ、やぐら、グルメブースがある。やぐらの前では、絆をテーマにした来場者参加型の企画「1000人の乾杯リレー」も行われる。
ミュージシャンによるライブは、12日が広島出身のシンガーソングライターHIPPY、13日が沖縄の4人組バンドかりゆし58。
「ステージを見ながら会場内で飲食を楽しんでもらえるよう準備して、皆さんをお待ちしています!」と児玉秀一部会長。
みこしや行列を見るなら12日 神事や神輿
酒まつりの見どころの一つが、みこしなどの行列。
3つの行列があり、いずれも12日に実施。8時30分に御建神社内にある松尾神社で神事を行ったあと、大きな杉玉を載せた大酒林神輿行列御輿が出発し、メイン会場へ入場。女性による姫みこしが14時~と15時20分~、子どもや外国人を中心とした酒みだればやしが14時30分~。「濃緑の杉玉を載せた神輿、華やかで粋な姫みこし、子どもたちの元気な太鼓で酒まつりを盛り上げます!」と3行列の部会長。
小中学生が和文化を発表 文化交流会場
地域住民の発表の場があることも酒まつりの特徴。文化交流会場である東広島芸術文化ホールくらら大ホールでは、小中学校の児童生徒が和文化の発表をする。
12日10時50分からが西条小学校のオペラ「白壁の街」、15時からが御薗宇小学校の創作表現「響」、13日10時40分からが西条中学校の組曲「西條」。「小中学生の迫力があふれ、情緒豊かな和文化発表をぜひご覧ください」と鈴木英士部会長。
ブランド地鶏をワンコインで提供 賀茂鶴酒造会場で「こい地鶏」
賀茂鶴酒造の敷地内の飲食エリアにブランド地鶏「東広島こい地鶏」を使った料理を販売するコーナーが設けられる。
県内のシェフが考案した料理6種類が、各500円(唐揚げのみ400円)で味わえる。両日それぞれ100食を予定。「こい地鶏が和食と洋食で味わえる初めての取り組み」とコーナーをプロデュースする藤原修二さん。
こい地鶏は、市と広島大学が共同開発した地鶏。ほどよいかみ応えと深いうま味が特徴。
限定の日本酒も登場 演奏会なども企画 酒蔵イベント
西条酒造協会加盟8社の酒蔵が工夫を凝らしたイベントを2日間、それぞれ開催する。
限定酒などの有料試飲や販売をはじめ、蔵によっては演奏会やワークショップなども行う。詳しい時間や内容は酒まつりのホームページで確認を。「酒蔵各社は限定酒など、ここでしか味わえない、体験できないことを用意しています。ぜひご来場ください」と本永修一朗部会長。
ラジオ番組で会場の雰囲気を FM東広島
FM東広島(89.7MHz)は12日の9時台と10時台、酒まつりに関する特別番組「酒まつりじゃけん」を放送する。
酒ひろばなどからの現地リポートを交えながら会場の様子を伝える。「職場や自宅でも酒まつりの雰囲気を味わえる番組にしたいです」とパーソナリティーの伊藤愛さん。