東広島市議会は第3回定例会初日の8月30日、本会議を開き、第2回定例会で一般質問をした鍋島勢理議員(未来の風)の質問内容を決議案としてまとめ、賛成多数で可決した。
決議したのは、ユニバーサルデザインに配慮したトイレの環境整備。地域共生社会の実現を目指す東広島市は、市が率先して市営の公共施設に、高齢者や障がい者を区別しない全ての人が利用可能なユニバーサルデザインに配慮したトイレの環境整備をスピード感を持って取り組む必要がある、などとして、▽今後、新設する公共施設の多目的トイレに十分なスペースを確保し、用途に応じてユニバーサルシートなどを設置、標準的なスペースでの対応が困難な重度の傷がい者や介助者の利用を想定した整備を行う―ことなどを求めている。
東広島市議会では、議会の政策提言機能を強化するため、今春、年4回の本会議の一般質問や代表質問で得た内容を、本会議の決議などに結び付ける取り組みを決めた。初めての試みとなった第2回定例会では6月の一般質問で出た内容から、自薦・他薦、議員アンケートなどで挙がった4件を、議会運営委員会にはかり、鍋島議員のトイレの環境整備をテーマに絞ることを決めた。その後、全員協議会で討議を行い議会全体の意思を確認。議会運営委員会で提言内容を決議案にまとめ、第3回定例会に提案した。
奥谷求議長の話 「全会一致とはならなかったが、ユニバーサルデザインに配慮したトイレを整備することに異論はなかった。議会の発信力、政策提案を高める第一歩になった」。
(日川)