持続可能なまちへ―。東広島市福富町で生活デザイン・工学研究所による「みらいの里山プロジェクト」が進行中。少子高齢化のまちで、子どもを心豊かに育て、人を呼び込みにぎわいを生むために、地域の宝である里山を活用。デジタルをかけ合わせながら、人の暮らしも里山も豊かにする計画が着々と進められている。
みらいの里山プロジェクト
「里山チャレンジプラットフォーム(地域の森や里山)」「福富みらいベース(旧竹仁小学校)」を拠点に、中山間地域の課題である人口減少や、「ヒト・コト・モノ」といった価値の流出を解決。町内外の人が行き交い、地域内で経済が循環する持続可能な地域づくりを目指す。
学び・遊んで森を守る 里山チャレンジプラットフォーム
福富支所から車で約10分の里山がフィールドワークの拠点。広場を開拓したり、道を整備したりして、自然の中で学ぶ・遊ぶ場を整備している。
日々、里山の生態調査を実施し、にぎわいを生み出すための事業を実行中。
福富の森 調査隊
森をもっと知ろうと、調査隊が活動中。11月24日には小学3~6年生の7人が里山を歩いて木の種類や大きさを調べ、特徴や場所などをウェブサイトに記録した。ウェブサイトは、今後も情報を追加し「森の地図」を作り上げていく。
小学生が隊員!メンバー募集中!
・対象:小学3~6年生
・来年3月まで月1回実施。各回のみも参加可能
大人も遊んでにぎわい創出
里山には大人も楽しめる要素が満載。クロモジを使ったアロマウオーターやツリーハウスを作る企画が進んでいる。今後、里山を貸し出してキャンプなど自由に遊べるようにしたり、農園を開設したりする構想だ。
生活デザイン・工学研究所
プロジェクトを企画・推進するのは東広島市、マツダ、博報堂の三者でつくる「生活デザイン・工学研究所」。現在は福富支所を拠点に、マツダの社員と市の職員が一緒に働いている。マツダから参加している3人は「福富の里山には魅力がいっぱい。ものづくりの楽しさを、子どもを中心に多くの人に伝えたい。また、マツダの技術や知見を生かして、地域の課題解決に取り組みたい」と意気込んでいる。
人が集う拠点づくり 福富みらいベース
里山の価値をフル活用する拠点として「福富みらいベース」を整備。令和7年度に着工し、令和8年度にオープンする計画。
旧竹仁小学校を改修し、共同で使う工房やオフィス、健康増進やデジタル学習を行うコミュニティスペースなど、地域内外の人や企業が集まり交流する場となる。
・第三の学びの場
・コミュニティスペース
・シェア工房
・コワーキングスペース
・テナントオフィス
・スタジオ・シアター
・ 宿泊機能