東広島市黒瀬学園台の広島国際大学(清水壽一郎学長)リハビリテーション学科の福岡達之准教授とゼミ生6人、健康・暮らし・介護をサポートするルピナス(本社・三次市、山本直愛代表取締役社長)は2024年12月4日、共同開発した吹き戻し連動型ARゲーム「ピロピロParty」の体験会を、介護予防に取り組む通いの場「松ヶ丘サロン」(同市黒瀬松ヶ丘)で初めて開いた。
同社がすでに開発をしている同Partyのゲームの種類を増やしたいとゼミ生らに開発を依頼した。ゼミ生らは、約一年間かけて口腔機能の向上と脳を活性化でき、高齢者などが継続して楽しめるようなゲームアプリを開発。ゲームは▽音楽に合わせて画面の上から流れてくる音符のイラストを吹き当てるピロピロMUSIC▽気球を空に飛ばし次々に現れる物を吹き飛ばすピロピロ気球一の2種類。呼吸負荷がかかる構造の吹き戻しの先端には、ICタグが付いていてカメラ部分がセンサーを読み取り反応する。
ゼミ生らが、タブレットを使いゲームのやり方などを分かりやすく説明。高齢者らは、鼻から大きく息を吸いタブレットの画面に向かって吹き戻しを吹き、動かしながらゲームを体験した。福島茂さん(68)は「ゲームの種類が面白かった。吹くのは口腔機能に良いし楽しみながらできた」と笑顔。福岡准教授は「高齢者施設などでゲームを導入してもらい、口腔機能の向上などに役立ててもらえれば」と話していた。
今後、ゲームを高齢者に継続して試用してもらい、呼吸や嚥下機能の変化について検証する。(山北)