奉仕団体の西条ロータリークラブがこのほど、東広島市西条町馬木にある障害者の生活介護や就労支援などを行うNPO法人きずなに農業用ビニールハウス1棟(80万3000円相当)を贈った。9月3日には、きずなが所有する西条町大沢の畑で寄付受納式が行われ、同クラブの島靖英会長がきずなの岡崎英治理事に目録を手渡した。
きずなでは就労支援活動として、利用者の約20人が露地栽培での野菜の生産や加工に毎日取り組み、JAの産直市などで販売している。ただ、露地栽培は天候に左右されやすく、厳寒期には作業が限られることから、作業環境の改善が求められてきた。岡崎理事から現状を聞いた島会長は「利用者が少しでも豊かな環境で活動できるように」と支援を決めた。
ビニールハウスは、間口5・4㍍、奥行き20㍍で、巻き上げ換気装置が付いている。露地栽培を行う約5㌶の畑の一角に設置した。レタス、コマツナ、サラダホウレンソウ、ネギ、ニンニクなどを中心に栽培するという。岡崎理事は「(ビニールハウス栽培では)一年を通して安定した生産と出荷が期待できるので、収益の確保にもつながる。利用者の工賃を少しでもアップさせていけたら」と感謝していた。