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【特集】歯を失う原因の一つ…睡眠中の歯ぎしりに要注意!!

  • 2020/06/03

 

睡眠中の歯ぎしり歯を失う原因の一つとなるのが、睡眠時の歯ぎしりや食いしばり。自身で気付かないことも多いため、「歯と口の健康週間(6月4~10日)」に、口の中をチェックしてみましょう。
(文/東広島歯科医師会 川口健二(川口歯科医院院長)


―睡眠中の食いしばりは起きている時の5倍

 歯ぎしり、食いしばり、タッピング(カチカチとかむ)の症状を「ブラキシズム」といいます。睡眠中に起こる「睡眠時ブラキシズム」は、ストレスが原因です。

 寝ている間に、ストレスが交感神経を優位にして、中枢性(脳)が興奮状態に。そのスト
レスを発散させるためにブラキシズムが始まることが分かっています。

 睡眠中の食いしばりの力は、起きている時と比べて5倍は強いといわれています。歯ぎしりは歯を揺らし、タッピングはずっと金づちでたたいているようなものです。

 かみ合わせが悪かったり、不調和の銀歯が入っていたりすると、歯の一部だけに力がかかります。そのため、歯を支える歯槽骨が溶けたり(骨吸収)、歯が割れたり折れたり(破折)してしまうのです。健康な歯の人でもブラキシズムを繰り返すことにより、骨吸収、破折を引き起こします。

 ブラキシズムによって、歯がしみる、歯茎から血が出るなどの歯周疾患や、顎が痛い、口が開けにくいなどの顎関節症状をはじめ、頭痛、耳鳴り、難聴、肩凝り、腰痛など、全身の症状が起こることもあります。


―自分のブラキシズムに気付き、原因を考える

 大切なことは、自分がブラキシズムをしていることに早く気が付き、何が交感神経を優位にさせているのか、ストレスの原因は何かを考え、ライフスタイルや体を改善することです。

 歯ぎしりがひどい人には、マウスピースも有効ですが、一時的な対症療法です。ライフスタイルを振り返り、ストレスを解消していきましょう。

 ブラキシズムは人間の生理反応なので、全員に起こります。このため、うまくコントロールしながら付き合っていく、という気持ちを持つことがポイントです。   

▼ブラキシズムを起こす要因
 □足を組む習慣がある
 □頬づえをつく習慣がある
 □仕事で不安定な姿勢になることがよくある
 □好き嫌いが多い
 □栄養のない食事ばかり
  (添加物・防腐剤・農薬などがたくさん入っている食事)
 □酸性の食べ物、飲み物の摂取量が多い
  (コーヒー、砂糖など)
 □イライラする
 □常にスマホが気になる
 □天気に体調が影響される
 □睡眠不足である

▼川口歯科医院ホームページ
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