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(THU)

小林 リポーターが行く ここが私の『お気に入り』 「割烹しんすけ」

  • 2024/10/29
割烹しんすけ


 東広島には、ぶらりと立ち寄れて、おいしい食事とお酒を提供している店がいっぱいあります。少人数でも気軽に立ち寄れる店を小林リポーターが食リポをしながら紹介していきます。気になっていたけど、なかなか足を踏み入れる勇気がなかったあなたの背中を押せたらうれしいです。



店主の思いが実現!少人数で少しずつ楽しむ割烹の単品メニュー

 ひとりで飲むときにコース料理をいただくことはほとんどない。少しの酒肴(しゅこう)とおいしいお酒があればいい(ただし、あぶったイカよりはもう少しいろいろ食べたい)。これまでコースがメインだった割烹(かっぽう)しんすけで、少人数向けに単品メニューをはじめると聞いてさっそく伺った。割烹でいただくアテはどんなものか、わくわくしながら扉を開ける。



お造りはしょうゆのほか、ポン酢、レモン塩が添えられている
お造りはしょうゆのほか、ポン酢、レモン塩が添えられている


 この日は、中庭が見える窓際の席に座った。居酒屋とは一味違う、日本料理店の雰囲気だ。山陽鶴の中にあるしんすけだが、お酒は山陽鶴以外の西条酒、さらに県外のお酒やワインも取りそろえている。せっかくなので山陽鶴の大吟醸、純米吟醸、本醸造、上撰(せん)、にごり酒を少しずつ飲み比べできる「五酒セット」を注文。さてさてお料理のメニューは…巻物のように長ーいメニューを端から端まで目を通したが、和と季節を感じる割烹然とした料理から、ちょっと創作料理的な料理まで、目移りして決められない。「おなかのすき具合やご予算、お好みに合わせてお造りの量や内容を変えられますよ」店主の城田慎介さんの言葉に勇気づけられ、なんとか注文した。



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窓際の席からは日本料理店の雰囲気ただよう中庭を楽しめる


たこときのこのぴり醤炒めは割烹らしからぬ風貌、しかし後引く味
たこときのこのぴり醤炒めは割烹らしからぬ風貌、しかし後引く味


 注文とは別に、初膳(ういぜん)というお通しを出してくれる。安芸灘わかめとしらすの新物、かぼちゃの茶わん蒸しなどの秋らしい料理が見た目にも美しい。中庭を眺めながら日本酒を飲み比べ、こんなお料理をいただけるなんて、ぜいたくな秋の夜だ。そしてお造り。安芸津の天然ダイ、紋甲イカ、島根産スマガツオに、すりたての津和野産わさびが花を添える。スマガツオは〝全身トロ〟といわれるのもうなずけるほど脂がのっている。続いては「たこときのこのぴり醤(じゃん)炒め」。コチュジャンやオイスターソースなどを調合した城田さんオリジナルの一品。ピリ辛ながら甘みもあり、やわらかいタコや食感のいいきのこと相性抜群。そして最後は「さんまと豆腐揚出し」。筆者、今年最初のさんまだ。ふわっふわに揚がったさんまととろける豆腐、かつおが効いただしで、日本酒が進むこと間違いなし。



だしもぜんぶ飲み干したくなるさんまと豆腐揚出し
だしもぜんぶ飲み干したくなるさんまと豆腐揚出し

 コース料理がメインだったが、今秋より予約制で少人数限定の単品料理を始めたとか。中庭を眺めながら、カウンター席で気軽に人気店の割烹を楽しめる。コース料理もいいけれど、お店の方とあれこれ話しながら少しずつおいしいものをいただくのもうれしい。この季節はマツタケ、もう少し寒くなればかきやふぐなどもメニューに並ぶ予定だという。



割烹しんすけ

Data
TEL/082-422-7950
営業時間/11:00~14:00、17:00~21:00
定休日/日曜日、祝日の月曜日
所在地/東広島市西条岡町6-9(山陽鶴内)
決済/現金、PayPay、クレジットカード(夜のみ)
駐車場/なし

記者の画像

小林

「生きるために食べるのか、食べるために生きるのか」を追う食いしん坊

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