2023年2月に惜しまれつつ閉店した東広島市西条岡町の「美味求心 ととや」のランチが、3月から酒蔵通りの「旬彩 希味」(のぞみ)で提供されている。
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東広島市西条本町の旬彩 希味
希味の場所は、東広島市西条本町の酒蔵通り沿いにある林ビルの1階。
閉店した「美味求心 ととや」と同じ店主が経営していて、今までは夜のみの営業だったが、3月からランチの営業を開始。
優しいベージュ色が基調の上品な店入口から暖簾をかき分けて入店してみた。
店内もベージュ基調で、L字形のカウンターに所狭しと清酒が並ぶ。その奥の厨房では、店主と、ととやから異動したスタッフがぴたっと息を合わせて調理をしていく。
ショーケースには仕入れた鮮魚が並ぶ。びっくりするほど目の大きい魚は金目鯛だ。
希味のランチでは、ととやで提供していた魚料理や定食などが味わえる。
希味の御膳ランチ
注文して賞味したのは、日替わり御膳(1485円)と希味御膳(2200円)。
日替わり御膳の本日のおかずは八宝菜。ホタテやイカなど豊富な魚介類に豚肉、肉厚な昆布が上手く絡み合い、だしもよく利いていた。
この店ならではの特徴は、スープと小鉢も日替わりであることだ。スープは小芋入りの具沢山な豚汁。小鉢はスライスした新玉ねぎをほどよく炒めて甘味を引き出し、豚肉や炒り卵をミックスさせた炒め煮。砂糖不使用だがあっさりとした甘味が広がった。
刺身も日替わりで旬の魚を捌いている。カツオが柔らかくてとろりとした味わいだ。レモンを餌にして育てられた広島サーモンは瑞々しくてフルーティーだ。ゴマを餌に育てられた白寿鯛も美味。
希味御膳のサラダの瑞々しい水菜は広島県島嶼部の森崎農園で水耕栽培で作られた。天ぷらの舞茸は東広島市入野産で、ふんだんに地元食材が使われている。カツオだしでコクのある茶わん蒸し、あっさり味の鰆、甘味のある漬物など色々なメニューを楽しめるのが希味御膳だ。
店主が仕上げるこだわりの御膳
生まれも育ちも東広島市である店主さんは大阪の日本料理店で修業。東広島にUターンして商売を始めて13年になる。参入と撤退の相次ぐ飲食業界において10年以上のキャリアは、だしや食材をきめ細かに使い分けて色とりどりの御膳を見事に仕上げるその腕が証明している。
ランチは御膳以外にも、前店時代から引き続き「いかすみカレー」なども提供している。
個室もある希味でランチはいかが
カウンターの11席の他に個室の4人席が4部屋、6人席が4部屋あり、ととやの時代からキャパシティは大幅に上がっている。事前予約も可能で、30人以上の団体予約も可能だ。前日までの予約で、弁当も注文できる(2個~)。希味へと場所を変えて提供するリニューアルしたランチメニューをぜひ味わってみてほしい。
旬彩 希味(のぞみ)
東広島市西条本町7-29 林ビル 1階
082-421-2022
定休日 日曜日、祝日、水曜日(水曜日の夜は営業)
ランチ11:30~14:00(L.O. 13:30)
ディナー18:00~23:00(L.O. 21:00)
※市場が休みの日は店休。事前確認を。
※紹介したメニューはすべて税込み価格です
※価格・メニュー内容・営業時間などは取材時のものです。最新の情報はお店に直接ご確認下さい
写真・文 中本祥二