高品質ぶどうの栽培に取り組んでいる東広島市志和町の「すざわ果樹園」が、国内外から注目されています。JA全農が2020年度に輸出したぶどうの中で最高値で取り引きされたり、高級ホテルとコラボしたり…。現在、出荷まっさかりのすざわ果樹園で、人気の秘密を取材しました。
東広島市志和町の国内外から人気の高品質ぶどうを栽培する「すざわ果樹園」
すざわ果樹園とは?
高品質なぶどうを栽培し、直売所での販売や輸出を行っているすざわ果樹園。
東広島市志和町奥屋1713にあります。
すざわ果樹園代表の須澤勝己さんは建設業をしており、公共工事の閑散期の雇用維持をするため、耕作放棄地の活用を始めたのがきっかけで、2012年にすざわ果樹園でぶどうの栽培を始めました。
現在は1.7ヘクタールの畑で約420本、20品目のぶどうを栽培。例年、約5万房(35トン)の出荷を行っています。
ぶどうの収穫から出荷まで
すざわ果樹園のシャインマスカットを収穫する様子を見せていただきました。
大人気のシャインマスカットは、9月中旬から10月上旬までが食べごろです。
ぶどうは1日で400から500房ほど収穫するそう。
すざわ果樹園のぶどうは朝収穫し、その日のうちに出荷します。
収穫後に選果し、箱詰めをして出荷します。
上の写真は皮ごと食べられる瀬戸ジャイアンツという品種で、このあとスーパーに出荷されるそうです。
瀬戸ジャイアンツ食べてみた!
瀬戸ジャイアンツは岡山県では「桃太郎ぶどう」というブランドで売られている有名な品種。
皮ごと食べられるぶどうです。
みずみずしい、さわやかな甘さの瀬戸ジャイアンツ。
ぷるんとした実をつつんでいる食べられる皮は、シャキシャキとした食感でした。
皮までおいしく味わえる瀬戸ジャイアンツは、食べやすいので人気だそうです。
すざわ果樹園のここがすごい!
最高値で取り引きされた輸出ぶどう
すざわ果樹園は、JA全農からの提案もあり、2019年からぶどうの輸出を開始。
2020年度には、全国のJA全農が輸出したぶどうの中で最高値で取り引きされました。
2021年9月11日には香港の消費者に向けてライブ配信を行いました。
国内だけでなく、世界からも注目を集めているすざわ果樹園の高品質ぶどう。
現在では、台湾や香港を中心にぶどうを輸出しています。
ホテルグランヴィア広島とコラボも
現在、すざわ果樹園のぶどうとホテルグランヴィア広島がコラボした期間限定のケーキが販売されています。
すざわ果樹園の大粒シャインマスカットをサンドしたケーキ。
ホテルグランヴィア広島2Fのカフェ&ブッフェ ディッシュパレードにて、10月31日(日)まで予約販売を行っているそうなので、ぜひチェックしてみてください。
すざわ果樹園のぶどうのおいしさの秘密
すざわ果樹園のぶどうはすべて広島県産応援登録制度認定商品です。
「こだわりの広島の幸」として認定されているぶどうのおいしさの秘密や、栽培方法の工夫についてお話をききました。
志和の山から流れる新鮮で冷涼な水
すざわ果樹園のぶどうは、果樹園のすぐそばにある山から湧き出る新鮮な水や、地下水を利用して栽培しています。
つめたい山水をたっぷりとぶどうの樹に与えているそうです。
ぶどうが育ちやすい土壌づくり
もともと田んぼだった土地を2メートルほど掘り起こし、徹底して土壌改良を行ったそう。
深いところまで土壌を改良することで、根がどこまでも伸びることができるようになり、丈夫な樹を育てることができます。
これからの時期におすすめのぶどうは?
冬が旬のめずらしいぶどう「紫苑(しえん)」
11月ごろに収穫される冬ぶどうの紫苑(しえん)を特別に見せていただきました。
紫苑は、初冬に旬をむかえるめずらしいぶどう。
あまり栽培されていないので、毎年大人気のようです。
紫苑のぶどうが育つこのハウスでは、およそ8000房ほど栽培されています。
紫苑の葉っぱは、紅葉の時期になると、きれいな赤色に色づくそうです。
これから1か月ほどかけて皮の色を深め、少しづつ実を大きくしていくようです。
茎の部分をつまんで持ってみると、ずっしりとした重みが感じられます。
ひと粒ひと粒がとても大きく、立派です。
食べごろの冬をむかえるのが楽しみですね。
特別な冬ぶどうお歳暮で
冬ぶどうの紫苑は、お歳暮ぶどうとして12月15日まで予約を受け付け中。
上の写真のようなかわいい箱に詰め合わせてもらえます。
※箱のデザインは商品によって異なります。
すざわ果樹園のぶどうが買える場所
ぶどうはすざわ果樹園の直売所、県内のスーパーやJA産直市などで販売されています。
ぶどうの旬が終わる10月中旬ごろまで購入できます。
すざわ果樹園のぶどうが買える場所
- すざわ果樹園直売所、JA広島中央管内の産直市場、長崎屋、ゆめタウン、マックスバリュ、生協ひろしま、フジグラン
(在庫状況により店頭に並んでいない場合があります)
直売所での買い方
すざわ果樹園の直売所では、箱入りにならなかった規格外のぶどうのはかり売りをしています。
直売所の営業時間は10時から17時。
いろいろな種類のぶどうが並んでいて、箱入り商品のみで販売している品種もあります。
規格外ぶどうは、すざわ果樹園の直売所限定で販売されています。
すざわ果樹園のホームページからも箱入りぶどうを注文できます。
直売所でも直接購入や、電話での問い合わせも可能です。
まとめ
現在20品種のぶどうを栽培しているすざわ果樹園。
代表の須澤勝己さんは、「それぞれの品種で最高レベルのぶどうをつくり続けていきたい」と話されていました。
高品質のぶどうを栽培しているすざわ果樹園。
すざわ果樹園直売所やお取り寄せにて、おいしいぶどうをぜひ味わってみてください。
文・写真 Natsumi