東広島市西条上市町の村山愛佳さん(9)と母の紀子さんが、昨年、長崎市の日本非核宣言自治体協議会が発行するおやこ記者新聞「ナガサキ・ピース・タイムズ」の「親子記者」に、中国地区代表として選ばれた。昨夏の8月8~11日、長崎市で平和関連の行事や施設、平和に取り組む人などを取材した。(山北)
むらやま・あいか 市立西条小4年。東広島ピースオーケストラに所属。将来の夢は、「プリンセス」で、多くの事件を解決する「名探偵シャーロックホームズ」の探偵。
村山さん親子は、長崎の原爆のことを学びたいと「親子記者」に応募。身近な人から被爆体験を聞いたり、東広島市内の原爆展で原爆後の写真などを見たりして学習した。
その後、長崎市に滞在。「長崎原爆資料館」の見学や、被爆者と爆心地近くの長崎市立山里中の「平和部」を取材。同中の「平和祈念集会」の中で、オンラインで「長崎原爆犠牲者慰霊平和祈念式典」に参列した。同中では、全校生徒が日常的に平和活動をしていることに驚いたという。
2人は4日間を振り返り、「原爆の怖さを知り、悲しみや苦しみを長く残す戦争は絶対してはいけない」と強く思い、学んで感じたことなどを「おやこ記者新聞」に書いた。
母の紀子さんは「初めてのインタビューや取材、それをまとめて記事にするのは難しかったが、多くの人にサポートしてもらい頑張ることができた」と感謝。愛佳さんは「お母さんと一緒に取材して、記事を書いた。戦争はしてはいけないことが伝われば」と話していた。
愛佳さんは、夏休みに「広島・長崎の原爆の怖さ」についてA4判、17㌻にまとめ、「東広島小学生社会科自由研究」で入賞。11月には市役所を訪れ、高垣広徳市長に「親子記者」の取材の成果を報告した。愛佳さんは「多くの人に戦争の悲惨さや、お互いが理解し合えれば戦争にならないことを伝えたい」、母の紀子さんは「まず自分自身が相手を認めて受け入れ、相手に気持ちが言える関係をつくるなど、身近なところから平和を実践していきたい」とそれぞれ思いを話していた。