東広島ジュニアレスリングスポーツ少年団OBで自衛隊体育学校(埼玉県)に所属する河名真偉斗さん(23)が、4月10日にカザフスタンで行われたレスリングの「2023アジア選手権」男子グレコローマンスタイル60㌔級に初出場し、3位に輝いた。(山北)
「グレコローマンスタイル」は、上半身の攻防だけで戦う競技。河名さんは初戦の2回戦を勝ち、準決勝でキルギスの世界チャンピオンに黒星。3位決定戦で、昨年のU20世界選手権3位のインドの選手を破った。試合を振り返り「どれだけ自分の力が出せるか優勝を目指し試合に臨んだが、準決勝で負けてしまった」と悔しさをにじませた。それでも「離れている家族や友達、今までお世話になった人たちの応援が力になり、メダルを獲得することができた」と支えてくれた多くの人への感謝を口にする。
試合を終えて、世界のレベルの高さと自分の実力を確認し、「まだまだ上を目指せる」と気合を入れた。これからは、海外選手に負けないフィジカルな強さと自分が得意なスタミナを生かすレスリングを、どのように試合につなげていくかを課題として取り組むという。
河名さんは、レスリングをしていた3人の兄の影響で、物心がついたころからレスリングを始めた。小学生まではレスリングが好きではなかったが、次第にレスリングの楽しさや魅力に気付き、「強くなるには練習しかない」と地道に努力を続けてきた。「レスリングは、相手を投げたり押さえ込んだりするスポーツなので、力強い大技が魅力。レスリングを通じて諦めない心を学んだ」と話す。
今後の目標は、6月に行われる全日本選抜選手権の優勝。「必ず勝って世界選手権代表となり、オリンピック内定の座を勝ち取りたい」と目を輝かす。