中学生女子ソフトボールクラブチームの「広島プリンセス」(福井雅敏監督)に所属する梶目莉空さん(15)は10月21~29日、東京都で開催された第1回WBSC女子U15ソフトボールワールドカップ2023(世界野球ソフトボール連盟主催)に、日本代表として出場した。チームは3位に輝いた。(山北)
大会には、世界12の国と地域から12チームが出場した。日本の予選ラウンド初戦の相手はチャイニーズ・タイペイ。梶目さんは先発で登板し、4回を無安打無失点に抑えた。打席の手前で沈むドロップボールを使い四つの三振を奪った。チームは、1対0で勝利。緊張したが、仲間と団結しキャッチャーを信じて投げ切ったという。予選、順位決定ラウンドの結果、チームは3位決定戦に出場。チャイニーズ・タイペイを2対0で破り、銅メダルを獲得した。
梶目さんは今大会、9試合中5試合に登板。打者としては7試合に出場し、打率3割の成績を残して勝利に貢献した。
小学2年の時、ソフトボールをしていた兄の影響でソフトボールを始めた梶目さん。本郷中央スポーツ少年団に所属し、小学4年から男子チームの中でエースとして活躍した。中学から広島プリンセスに所属し「エースで4番」の二刀流としてチームを引っ張る。ソフトボールの魅力は、バッティングの気持ち良さとチームワーク、という。「自分がミスしても内野が助けてくれ、内野がミスしても自分が助けることができるのでやりがいがある」とほほ笑む。
梶目さんの強さの秘密は、信頼関係で結ばれた「仲間」と言い切る。グラウンドに入ると勝負なので、先輩も後輩もない。チームメートと切磋琢磨(せっさたくま)して信頼関係を築いてきた。
福井監督は「素直で負けず嫌いで努力家。チームメートに恵まれ3年間で精神的にも成長した」と目を細める。梶目さんは指導者に感謝しながらも、「最高の仲間と一緒にプレーできて、充実した3年間だった。両親にはつらい時に、奮い立たせてくれて感謝している」と振り返る。
今後の目標を尋ねると、「5年後のロサンゼルスオリンピックに日本代表として出場すること」ときっぱり。さらなるレベルアップを誓った。