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東広島のご当地グルメ「へそ丼」図鑑

2023/09/26

　県央の「へその町」、東広島市豊栄町生まれのご当地丼の「へそ丼」。他の町でも食べられる店が増え、広まっている。ルーツから最新のへそ丼まで紹介。

へ～そうなんだ！広島へそ丼を知る

「へそ丼」ってなに？

　2011年、東広島市豊栄町で生まれたご当地丼。県央の「へその町」や、へそ踊りを楽しむ「どまんなか豊栄ヘソまつり」にちなんだ名物として、県央商工会青年部が考案した。当初は「豊栄へそ丼」として町で親しまれ、開発から10年が経ち「広島へそ丼」に名前を改め、他の町にも広がっている。

どんなもの？

　丼の真ん中に「へそ」に見立てた卵をのせ、オリジナルのトッピングでアレンジ。基本のトッピングは、卵黄、食べるラー油、青ネギ。味付けはだししょうゆ。

どうやって食べる？

　中央の卵を崩し、全体に絡めるようにして、ご飯とトッピングをよくかき混ぜて食べ
るのがおすすめ。

どこで食べられる？

　豊栄、福富、河内の県央地域の他、西条でも食べられる。高光養鶏場では、ふるさと納税の返礼品として「へそ丼セット」をオンラインでも販売している。

【もっと知りたい】高光養鶏場の卵

　へそ丼開発のメンバーの高光哲哉さんが営む養鶏場の卵は、甘さを感じる濃厚な黄身が特徴。生で食べるおいしい卵を提供するため、鶏がストレスを感じないよう1羽飼いで飼育し、餌は独自ブレンドの飼料を与えている。広島へそ丼をきっかけに開発した卵かけごはんに合う「食べるラー油」も人気。

東広島グルメリポーターが食べてみた「お食事処くろぼや」のへそ丼

地元食材をまぜて味わう一杯

　道の駅湖畔の里福富から車で約5分、東広島市福富町久芳の「お食事処　くろぼや」は、定食ランチの店。

　今年9月から新メニューの「ジビエへそ丼」（1100円）を提供している。丼には、ジビエ、ネギ、刻みのり、食べるラー油、自家製のたれと天かす、中央には卵黄がのっている。別皿のキムチはお好みでトッピング。

　ジビエは、豊栄町産の鹿肉で、臭みがなくやわらかい食感が特徴の「栄肉」ブランドを使用。高タンパクで低カロリーな鹿肉は、脂身が少なくて食べやすい。福富町産のご飯には、秘伝のたれがかかっている。ネギは、志和町のねぎらいふぁーむのサムライねぎで、シャキシャキとした歯切れのいい食感。イカの塩辛が入ったキムチは、高屋町の愈（ゆ）さんのキムチ。福富町のシイタケが入った食べるラー油は、ピリッとくせになる味で、濃厚な卵黄とよく合う。どちらも豊栄町の高光養鶏場で作っている。

　さまざまな食材の異なる食感が楽しい「へそ丼」。まろやかな卵が全体を包むことで、味に一体感が生まれる。一度に地元のおいしい食材をたっぷりと味わえて満足だった。