たばこの健康リスクを考える市民公開講座が5月25日、東広島芸術文化ホールくららで開かれ、約700人が聴講した。講座は、世界禁煙デーを前に東広島地区医師会が毎年開催している。
第1部は東広島医療センターの森田悟診療部長兼心臓血管外科部長が「心臓血管疾患とタバコについて」をテーマに特別講演。喫煙が心臓血管系の疾患を招くリスクなどについて解説した。
森田部長は、喫煙は動脈硬化症を進行させ、狭心症や心筋梗塞、動脈解離、大動脈瘤、 閉塞性動脈硬化症の発症リスクを3~4倍に増加させるだけでなく、たばこを吸わなくても喫煙者の煙を吸い込むと、心臓血管疾患の発症リスクが高まると説明した。
同市八本松町の山中祐二さん(49)は「約20年喫煙していたが、10年前にマラソンを始めたのをきっかけに禁煙。喫煙は血管に影響が出て突然死につながるので、周りの人にたばこの恐さを伝えていけたら」と話していた。(山北)