東広島市西条町御薗宇にある三十番神社で3月4日、社殿の改築工事完了に伴い、仮殿から36体のご神体を戻す遷座祭があった。氏子や施工関係者ら約30人が参列し新しい社殿の完成を祝った。
同神社は、「日本国内に祭られる神々が1カ月間毎日順番に国家と人々を守る」という神仏習合思想から生まれた番神信仰の神社で、地域に残る資料などから、開墾が始まった1640年以降〜江戸時代中期ごろに建立されたと考えられている。前社殿は昭和5年に改築されたが、88年間の風雨などで柱や板壁が傷み腐食が生じていたため、氏子の総意で再建。建材には耐久性に優れるヒノキとスギを用いた。
氏子総代の林康文さんは「皆さんのおかげで改築工事も無事に終わり、感謝の気持ちでいっぱい。これを機に、同地の歴史なども学びながら神社を守っていこうという気持ちが根付けばうれしい」と笑顔で話していた。
(茨木)