国土交通省は8月10日、スマートインターチェンジ(IC)について、新たに全国6カ所で準備段階調査を開始すると発表。東広島市が中国地方整備局を通して要望を出していた(仮称)八本松スマートICも調査対象に選ばれた。今後、国、県、市、地元企業など関係機関による準備会を設置し、1~2年かけて調査、検討していく。(千義久)
スマートICの建設可能性調査が始まるのは、山陽自動車道の西条ICから志和IC(約11㌔)の中間にある八本松町正力地区。
両IC間の西条・寺家・八本松の各地区では、ICまでのアクセス道路に交通が集中し、渋滞箇所が点在。物流などに影響を与える状況になっている。スマートICが設置されれば、幹線道路の混雑が緩和され、高速道路へのアクセス時間が短縮されるなど、周辺地域の利便性が向上。また、八本松には多数の企業が立地しており、定時制の確保、生産性の向上などの効果が期待される。
スマートICは、ETC(自動料金収受システム)搭載車専用のIC。利用車両が限定されているため、簡易な料金所の設置で済み、従来のICに比べて低いコストで導入できるなどのメリットがある。サービスエリア(SA)やパーキングエリア(PA)などへの接続型と、高速道の本線に設けられる本線直結型があり、八本松で検討されているのは本線直結型。
現在、県内で設置されているスマートICは4カ所。このうち、SA・PA接続型が宮島、沼田、福山SA(いずれも山陽道)。本線直結型が加計(中国道)。
今後、準備会での検討や調整が整い、関係機関で構成される地区協議会で決定された実施計画書が国に提出されると、新規事業化の認可が下りることになる。