東広島市立美術館に美術品を寄贈した広島市安佐北区の中川俊夫さん(84)が、紺綬褒章を受章した。中川さんは、8月28日に東広島市役所で行われた伝達式で、高垣広徳市長から章記と飾版を受け取った。
中川さんは、花瓶や皿などの陶磁器11点を寄贈。寄贈したのは、伊勢崎淳や十四代酒井田柿右衛門たち7人の人間国宝と萩焼の第一人者の作品。中川さんが、趣味で約20年かけて集めた作品の一部という。
中川さんは「自分は美術館で作品を見ることが好きだったので、皆さんにも見てもらえたら」と目を細め、妻の靖子さん(79)は「陶磁器を好きな方に、見て喜んでもらえたらうれしい」とほほ笑んだ。
紺綬褒章は、公益のために私財500万円以上を寄付した個人、または1000万円以上を寄付した団体に授与される。
(石田)