東広島市・西条が舞台の映画「恋のしずく」の上映会が10月6日、東広島芸術文化ホールくららで特別上映会が行われた。上映後には瀬木直貴監督と小野塚勇人さん、さいねい龍二さんが舞台あいさつに登壇した。
撮影は昨年の10~11月にかけて東広島市や広島市で実施。瀬木監督は「東広島を舞台にしているので皆さんにどう受け止めてもらえるか一番心配していました」。今回の西日本豪雨でロケ地も災害にあった。「この映画が皆さんの癒やしや元気付けにつながれば幸いです」と思いを語った。
西条の印象を小野塚さんは「西条駅から横路に入ると酒蔵の街並みが広がっていて、いろいろな顔を持っている町だなと思いました。撮影は酒まつりが終わった後だったので道路が広いなと感じていましたが、今日人で埋め尽くされている酒蔵通りを見て驚きました」と振り返った。
蔵元の息子の莞爾役を演じた小野塚さんは「酒蔵の人たちに話を聞くと、(跡継ぎを巡る)親子の問題や莞爾の気持ちなどは実際にあるそうで、そこは繊細に演じました」とし、「東広島の街並みだけでなく人の温かさもにじみ出ています。たくさんの人にご協力いただいた映画なので、一人でも多くの人に見てほしいです」と作品をPRした。
映画は10月13日から広島県先行上映中、20日から全国公開する。
瀬木直貴監督「全国に東広島の元気を発信していきたい」
この映画は皆さんが愛する東広島を舞台にしています。今作は単なる娯楽ではなく、涙あり、笑いありで作り上げましたが、名優・大杉漣さんの遺作だということ、また、西日本豪雨で大変な目に遭われた皆さんの気持ちが少しでも前向きになるように、という何か別の使命を帯びているような気がします。全国に東広島の元気を発信していきたいと思います。ぜひ、映画「恋のしずく」を劇場でご覧ください。
小野塚勇人さん「一つ一つのシーンに魂を込めてこだわった」
今作の舞台となった西条は歴史のある酒蔵の町で、たくさんの地元の皆さんのご協力のもと、今回初主演となる川栄李奈さんや遺作となる大杉漣さんを含めたメンバー全員が一つ一つのシーンに魂を込めこだわって出来上がった映画です。僕の役は大杉さん演じる蔵元の息子です。その親子の葛藤や、川栄さん演じる詩織の成長といった人間ドラマもきれいに描かれています。ぜひ、劇場でご覧ください。