吟醸酒の父と呼ばれた三浦仙三郎(安芸津町出身)の酒造りと、その魂を引き継ぐ若者たちに迫った映画「吟ずる者たち」。作品の製作発表が11月9日、広島市内で行われ、竹原市出身の油谷誠至監督、主演で明日香役の比嘉愛未さん、明日香の幼なじみ役の篠原篤さんら関係者4人が出席した。
比嘉さんは「広島の酒の魅力を日本だけでなく、世界に伝えていきたい。(撮影を通して)これからは『ただいま!』と言えるくらいこの土地に染まりたい」と意気込みを語った。油谷監督は「日本酒は勉強してもしきれないくらい奥が深い。映画を通して日本酒のおいしさや深みを感じてもらえたら」と期待を込めた。
映画は明治と現代の2つの時代を描く。明治編では三浦仙三郎が失敗や挫折を繰り返しながらも酒造りに不向きとされた広島の軟水による醸造法を導き出していく。現代編では仙三郎の子孫である主人公・明日香が故郷に帰り、蔵人として仙三郎の手記を元に明治の酒造りを受け継いでいこうと奮闘する姿を描く。
撮影は10日にクランクインし、西条、竹原、安芸津、倉橋島などオール広島ロケで行われている。来年6月に広島で先行公開予定。
(堀江)
「日本酒の深みを感じて」 映画「吟ずる者たち」撮影開始
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