広島大は今年1月からキャンパス内を全面禁煙にした。屋外を含めた大学敷地内は全て禁煙で、大学の付属機関も全面禁煙とした。全面禁煙化は、中国地方の国立大では4大学目。
2018年に施行された健康増進法の一部改正で、学校や病院、行政機関の敷地内が原則禁煙となった。WHOの条約でも受動喫煙の防止がうたわれている。こうしたことを背景に広島大では段階的に禁煙を実施。東広島キャンパスでは、19年度末で屋内にあった全ての喫煙所(14カ所)を廃止。屋外の喫煙所(9カ所)も昨年末までに利用できないようにした。
広島大保健管理センターの調査によると、18年度末の喫煙率は学生が4・2%、教職員が7・8%。全面禁煙化に伴い、東広島キャンパス内には全面禁煙をアピールする立て看板を25カ所に設置。18年度から続けている定期的なパトロールも強化し、学生たちに注意喚起を促していく。
広島大では「大学は多くの人々が集う公共性の高い場であり、受動喫煙の影響による被害を起こす環境であることを重く受け止めて判断した。学生には、喫煙習慣を持たずに、健康な状態で巣立ってほしい」と話している。
(日川)