陸・海・空の自衛隊約200部隊へ携行食などを供給している永岡商事(東広島市高屋台、永岡政明社長)は、昨年創業110周年を迎えた。
1909年、山口県で菓子の製造業を始める。初代は、軍の指定工場(ようかん)として京城(現在のソウル)に渡る。戦後、二代目が広島で裸一貫の再スタートをきる。三代目は、軍の夜食として、眠気を抑える「コーヒー羊かん」を開発。四代目の現社長は、自衛隊の需要が高かった「戦闘糧食」(レトルトのおかずと白いご飯のセット)に着目。バラエティーに富んだおかずをそろえ、売り上げを伸ばした。
2011年、東広島に新設した工場は、災害時などにすぐに商品を供給できるように365日24時間、稼働できる体制を整えている。
「何かが起きたときに、全ての人にとって役に立つ会社でありたい」と永岡社長。先を見据え、力を尽くす。