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長引く臨時休業 東広島市教委に保護者の疑問を聞きました。

  • 2020/08/25

市教委に聞きました

 

新型コロナウイルス感染拡大の影響で、臨時休業となっている小中学校。東広島市立の小中学校では5月18日から分散登校が始まりましたが、長引く臨時休業に、保護者は子どもの学習や生活についてさまざまな不安や疑問を抱いています。学習面の疑問の一部を東広島市教育委員会に伺いました。

●課題の内容
 私の子どもの通う学校の課題は、復習が主ですが、他校では新しい単元に進んでいると聞きました。同じ学年でも、課題の内容が異なるのでしょうか。(小学2年生の母親)

 各小・中学校では、それぞれ指導計画を立て、児童生徒の実態などに応じて復習や新しい単元の学習(予習)を行っています。そのため、課題の学習内容は、各学校で進捗状況に若干の違いがあります。しかし、どの学校も学習指導要領(文部科学省が示した各教科等の学校教育の内容)に基づいて意図的・計画的に学習を行っています。そのため、学習する内容は、最終的にはどの学校も同じです。

●予習
 予習が課題として出されています。新しい単元を、ちゃんと教えられているのか不安です。授業が再開したらもう一度、学校で教えてくれるのでしょうか。(中学1年生の母親)

 臨時休業が長引きましたので、児童生徒は復習だけでなく予習も行っています。予習については、初めて学習する部分ですから、児童生徒には「学習の手引き」なども配付するようにしています。また、「学習の手引き」を配付していない教科についても、解説付きのガイドブックやプリントを配付して、児童生徒が自主的に学習を進めることができるように各学校で工夫しています。

 しかし、児童生徒が自主的に学習を進めるため、学習の定着が十分ではない部分もあります。そこで、学校が再開したら、これまで行った家庭学習(予習・復習)について評価・確認し、児童生徒の学習の状況に合わせて、再度、指導していきます。

●学習教材
 令和2年度補正予算に小中学生学習教材支援として、8100万円が計上されていました。何が児童生徒に配られるのでしょうか。(中学2年生の母親)

 児童生徒の学習に遅れが生じないように、臨時休業中に行う児童生徒の家庭学習の教材(学習ドリル・教科ガイドブック・実験キット・栽培セットなど)を、各学校で購入・配付します。学校再開後も授業で使える教材です。各学校は、児童生徒の実態を踏まえて必要な教材を選択して購入しています。多くの学校があるため、教材が学校に届くまでに少し時間がかかりますが、できるだけ早めに配付できるようにしていきます。

●教え方
 子どもの勉強を見ていますが、どう教えていいか分からないときがあります。こんな時は学校に相談してもいいですか。(小学5年生の母親)

 家庭で児童生徒の学習を見ていただき、ありがとうございます。ご相談がある場合は、遠慮せずに学校や教育委員会に連絡してください。

●オンライン学習
 家庭のインターネット環境に関するアンケートが春にありました。臨時休業中のオンライン学習の予定はありますか。(小学4年生の母親)

 国の方針である「学校における一人一台パソコン」構想に基づいて、児童生徒の学びを保障できる環境を実現しようとしています。今後、全ての学校でオンライン学習を行うことができるように準備を進めているところです。なお、臨時休業となってから「オンラインドリル教材」を活用した家庭学習を試行しています。現段階では市内全ての学校で取り組んでいるわけではありませんが、児童生徒が自分の理解度や学習進度に応じて取り組むことができるようになっています。

●再開後の学習
 臨時休業の中で、学校再開に向けて先生方はどのような準備をしているのでしょうか。(小学5年生の母親)

 一日でも早く学校が再開でき、児童生徒が生き生きと学べるように、「感染症防止」と「学びの保障」の両面から準備を進めています。「感染症防止」については、廊下や階段を一方通行として、対面を避ける環境をつくったり、教室や廊下に1~2㍍間隔で目印テープを貼り付けたりするなど、各学校でさまざまな工夫を考えているところです。「学びの保障」については、家庭学習を評価・確認しながら、より分かりやすい授業をするために、先生方みんなで構想を練っています。また、各教科などの教材研究(教える内容や方法の研究など)を深めたり、年度当初に立てた学習の指導計画の見直しを行ったりしています。

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