東広島市福富町久芳の道の駅湖畔の里福富の直売所内にこのほど、化学的な農薬や肥料を使わずに育てた野菜や米、加工品の販売コーナーがオープンした。広島伝統野菜の「下志和地青なす」や、ビタミンCが通常の約2倍の真っ赤な完熟ピーマンなど、生産者こだわりの旬の農作物が購入できる。
販売する農作物は、市内で有機栽培を行う12農家と道の駅が協力して立ち上げた「湖畔の里TSUNAGU(つなぐ)やさい」が、『身体に優しい、健康にも優しい、こだわりのオーガニックナチュラル野菜』をコンセプトに育てた。TSUNAGUやさいでは、有機JAS認定事業者だけでなく、有機農業の定義を順守した農業を行う小規模農家や、新規就農者たちも集えるように、独自の入会規定を設けている。
志和町志和西で雑草を肥料にした「草生栽培」を行うTSUNAGUやさいのメンバー、安芸の山里農園はなあふ代表森昭暢さん(40)は「12農家の中で、有機JAS認定事業者は2農家だけ。(有機JAS規格の)個人レベルでの取得が難しい中、それを上回る厳しい生産管理で農業をしている人もたくさんいる。生産者が自信を持って届けられるものばかり。地域の資源を使って栽培した農作物を、地域の人たちに食べてもらいたい」と話す。TSUNAGUやさいの農作物は、道の駅が直営するレストラン「ふくとみ食堂」でも味わうことができる。