100円ショップ「ダイソー」を運営する業界最大手の会社「株式会社 大創産業」(本社・東広島市西条吉行東)。今年が創業48年目。1972年にトラックの移動販売からスタートした会社も、今や世界26の国と地域に5741店舗(国内3493店舗、海外2248店舗。2020年2月現在)を出店するまでに大躍進を遂げた。 (文:日川剛伸)
ダイソーの大きな武器になっているのが、豊富な商品数だ。生活必需品からし好品まで、約7万6千アイテムを取りそろえる。その90%が自社開発商品で、バイヤーたちが世界各国のメーカーと組み、毎月800アイテムの商品を開発している。
今年6月には、本社(東広島市)にあった商品開発・仕入れを担う商品本部を東京に移転した。「お客さまのニーズやトレンドをいち早く商品開発に生かしたい」(総務部広報課)思いからだった。
商品の品ぞろえと合わせ、品質も重要視する。「100円の高級品を売る」。創業者の矢野博丈氏の思いを全社員がくみ取り、一つ一つの商品に心血を注いだ。たとえ原価が99円になったとしても100円で売り続けた。利益が1円でも1000万個売れば1000万円の利益になる、との信念からだった。ただ、同業他社やスーパーとの競争が激しくなる中、2000年代に入ると、100円以外の「高額商品」の販売を始めた。
近年は新業態の「300円ショップ」に力を入れている。店名は「THREE(3)」と「HAPPY(幸せ)」を掛け合わせて、「THREEPPY(スリーピー)」。300円で幸せな生活を送れるようにとの願いを込めた、という。
【THREEPPY(スリーピー)ホームページ】
総務部広報課の後藤晃一課長は「100円以外の高額商品や新しいアイテムを投入したことで、商品のバリエーションが格段に増え、出店数の増加につながった。会社の大きな転機の一つになった」と目を細める。
黎明期での転機は、常設店舗で営業ができるようになったことだ。創業後、しばらくはスーパーの駐車場に店舗を構える移動販売方式で100円ショップを運営。その後、1980年代に入って、スーパーのオーナーからテナントでの出店を誘われたことで、屋内店舗での営業をスタート。移動販売と比べて格段の信頼を得ることになり、後に100円ショップを全国・世界展開につなげていく大きな原動力になった。
創業から約半世紀。100円均一というジャンルで、世界に初めて通用するチェーン展開のビジネスモデルを実現した。昨年、「DAISO」の企業ブランド価値を世界に広めようと、世界共通のコーポレート・アイデンティティを掲げた。
スローガンは『だんぜん!ダイソー』だ。商品を手にした消費者に、いつでも「だんぜん!ダイソー」と言ってもらえるよう、商品開発や快適な店舗空間、サービス向上に取り組んでいく、という。
東広島では、300円ショップ1店舗を含め9店舗を展開する。創業地の東広島で生まれ育った企業として、市民には感謝と恩返しの気持ちを持っているという。「地元が誇れるような世界で羽ばたく企業でありたい」との思いを胸に、目指すは東広島初のグローバル小売業だ。
- ① 積極的・行動的な人
- ② 敬意と感謝の気持ちを忘れずスピード感を持って挑戦し続ける唯一無二の人材
- ③ 新しい領域にリスクを恐れず、自ら切り開くマインドを持っている人
- ④ 中途採用では、①~③に追加して、職種に応じた専門性や経験を持ち、小売業・大創産業というフィールドで幅広い活躍を目指す人
💻📱ダイソーホームページ