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青春讃歌! インターハイに挑む東広島の選手たち2024

  • 2024/07/22

 高校生のスポーツの祭典である2024年度全国高校総体(インターハイ)が7月下旬から九州地区を主会場に開かれる。東広島市の高校からは、陸上競技に4校から8人の選手が出場。レスリングには賀茂高が団体と個人で出場する。また、もう一つのインターハイといわれる全国高校定時制通信制体育大会には、賀茂高から陸上競技とバドミントンに3人の選手が出場する。選手たちを紹介する。

目次

目次

 

陸上は4校8人が出場

 陸上競技は最終予選となった中国高校選手権で6位内入賞を果たした8人が全国への出場権を得た。短距離種目では、男子200㍍に川嵜蓮さん(西条農3年)と荒谷匠人さん(近大東広島1年)、女子100㍍と200㍍に長門美佑さん(近大東広島3年)の3人が晴れ舞台に挑む。3人ともインターハイ初出場だ。

インターハイの陸上競技に挑む東広島の高校の選手たち。前列左から=迫田さん(西条農)、荒谷さん(近大東広島)、三村さん(近大東広島)、長門さん(近大東広島)。後列左から=藤谷さん(西条農)、川嵜さん(西条農)、小早川さん(県立広島)、土田さん(近大東広島)。

短距離種目

コーナーワークで主導権を 川嵜さん 

 川嵜さんは、中国大会で追い風参考記録ながら21秒54の好タイムで4位に入り、念願の全国切符を得た。得意とするコーナーワークから加速し、県高校総体のタイム(21秒86)を0秒32縮めた。

 川嵜さんは「全国の強い選手と勝負できることに、今からワクワクしている。コーナーワークで主導権を握り、後半の粘りにつなげるレースをしたい」と意欲を見せる。

川嵜蓮さん 

来年につながる走りを荒谷さん

 1年生ながら、県総体で優勝し、県王者の称号を手にして中国大会に臨んだ荒谷さんは、21秒69で5位。県総体のタイムには及ばなかったが、全国出場を勝ち取った。持ち味の中盤のスピードを武器に全国の強豪に挑む。 

 今夏の先に見据えるのは、来夏、広島で開催されるインターハイだ。「来年は100㍍と200㍍の2種目で全国をねらう。そのためにも今夏は、来年へのステップになるよう、全国の雰囲気をしっかりと勉強できる大会にしたい」と目を輝かせる。

荒谷匠人さん


自分の力出し切るレースを 長門さん

 長門さんはコツコツと努力してきたことが結果に結び付いた。「高校生活最後の年に、2種目で全国大会に出場できてうれしい。大舞台で自分の力を出し切れるレースをしたい」と目を輝かせる。

 中国大会では、100㍍が12秒23で4位、200㍍は25秒20で6位。全国では得意とする100㍍で、「課題のスタートを克服し、自己ベスト(11秒98)を更新するレースを」と張り切る。

長門美佑さん

ハードル競技 


400㍍障害で決勝目指す 小早川さん

 ハードル種目では小早川智之さん(県立広島2年)が400㍍障害と110㍍障害の2種目で全国舞台に立つ。400㍍障害は昨年に続いての全国挑戦だ。

 中国大会では、110㍍障害は14秒91の3位だったが、400㍍障害では、自己記録の53秒35を更新する52秒44で中国王者に輝いた。小早川さんは「特に意識するのは400㍍障害。昨年は予選で敗退したので、今年は決勝に残りたい。後半の粘りが勝負のポイントになる」と意気込む。

小早川智之さん

棒高跳び

3位以内が目標 土田さん

 フィールド競技の棒高跳びでは、近大東広島の二人がインターハイに出場する。3年の土田涼大さんは2年連続の、1年の三村紫恩さんは初めてのインターハイだ。

 土田さんは、中国大会で4㍍70を跳び頂点に立った。昨夏のインターハイは予選で敗退し悔しい思いをしただけに、「3位以内が目標」と言い切る。自己記録は4㍍80で、「予選で4㍍80を跳んで、良いイメージで決勝を戦いたい」と青写真を描く。

土田涼大さん


インターハイの舞台楽しむ 三村さん

三村さんは、中国大会では4㍍30で6位に入った。インターハイでは自己記録を更新する4㍍60が目標だ。「相手に飲み込まれないよう、インターハイの舞台を楽しみたい」と笑顔を見せる。

 「道具(ポール)を上手く使って勝負できるところ」(土田さん)、「バーを超えた瞬間は何とも言えない」(三村さん)と、それぞれ棒高跳びの魅力を話す2人に気負いはない。

三村紫恩さん

投てき種目

 全国の強豪と勝負を 藤谷さん

 投てきでは、西条農の男女2人の3年生がインターハイに挑む。男子の藤谷直斗さんがハンマー投げと円盤投げの2種目に、女子の迫田明華さんがハンマー投げ、円盤投げ、砲丸投げの3種目にそれぞれ出場する。

 藤谷さんは、中国大会では円盤投げが44㍍03で優勝、ハンマー投げは56㍍02で2位に入った。インターハイでは、2種目とも6位内の入賞を目標に掲げる。ハンマー投げでは、「60㍍台を投げて、全国区の選手と勝負したい」と話す。

藤谷直斗さん



全国の頂点をねらう 迫田さん

 中国大会で女子投てきの3冠をねらった迫田さんは、ハンマー投げと砲丸投げで頂点に立ったが、円盤投げで惜しくも優勝を逃し2位だった。インターハイでは、3種目とも8位内入賞を目指す。中国大会で自己記録を大幅に更新する51㍍30を出したハンマー投げは「全国の頂点をねらう」と意気込む。

迫田明華さん

 藤谷さんは、初めてのインターハイ。「投てきは誰でも簡単にできる競技ではない。3年間頑張ってきたことを結果に変えたい」ときっぱり。迫田さんは、昨年に続いてのインターハイだ。昨年は2種目に出場し、砲丸投げで5位入賞を果たした。「総決算となるインターハイ。力強い投てきで自分の持ち味を出し切る」と意欲をみせる。

レスリング男子団体 賀茂が2年ぶり出場 

 レスリング男子団体は賀茂が2年ぶりに出場する。
 インターハイ予選となった5月下旬の県総体では1回戦で三次に4-3で競り勝った後、決勝では国泰寺を5-2で下し2度目の優勝を飾り、インターハイへの出場権を獲得した。インターハイの試金石となった6月の中国高校選手権では、3位に入賞した。

 多くの部員は、高校からレスリングを始めた。部のモットーは「一意専心」。現役時代、アジア大会に出場した中森昭平監督の指導で、レスリングに真摯に向き合い、技術を磨いている。

練習に取り組む選手たち
練習に取り組む選手たち
練習に取り組む選手たち2

 初戦の相手は日本文理(大分)。2年前のインターハイは初戦で敗れており、初戦突破は大きな目標だ。中森監督は「2年前よりもチーム力はアップしている。大きい舞台で戦えることは幸せなこと。選手には、自信を持って臨んでほしい」と話している。

3年生の髙橋駿翠さんは「1試合ごとに勝ち進めるよう、常に全力を出してがんばりたい」と意欲をみせる。

 また、インターハイの個人戦には県総体の個人戦を制した福田力さん(60㌔級)、秋村音羽さん(80㌔級)、俵風五さん(92㌔級)も出場する。3人は、今年の全国高校選抜や、全日本ジュニア選手権に出場しており、その経験をインターハイにぶつける。3年の俵さんは「目標はベスト8。2年前よりいい結果が出せるようがんばりたい」と闘志を燃やしている。

賀茂高校レスリング部

定時制通信制大会

陸上競技
 
 定時制通信制大会では、昨年に引き続き陸上競技で賀茂3年の木村来さんが400㍍、800㍍に出場。6月下旬の県大会では1位優勝で全国大会出場権を獲得。「予選でのタイムに満足できなかった。全国大会では満足できる結果を残したい。目標は3位。表彰台にあがれるよう全力を尽くしたい」。
 

 中学時代、ヘルニアのため自分だけ全国大会に行けなかったことが悔しく、「その気持ちを今回の全国大会にぶつけたい」と意気込んでいた。  

木村来さん



バドミントン
 
 バドミントンからは昨年に引き続き、賀茂3年の斉藤ビアンカヒカリさんと3年の牛島柚葉さんが全国大会に出場。牛島さんはシングルスとダブルスに、斉藤さんはダブルスに出場する。6月の県大会では、牛島さん・斉藤さんペアがダブルス1位。牛島さんがシングルス2位で全国大会出場を決めた。

練習する風景(バドミントン)


 高校に入ってからバドミントンを始めたという2人。去年の全国大会では斉藤さんがシングルス、牛島さんがダブルスに出場。結果はシングルス、タブルス共に初戦敗退。牛島さんは「去年は全国大会出場が初めてだったので緊張したが、今年はリラックスして臨めそう。1、2勝できることが目標」、斉藤さんは「今年はダブルスなので2人で一緒に1勝でも取りに行きたい。試合を楽しみたい」と2人とも笑顔で目標を話していた。

斉藤ビアンカヒカリさん(左)、牛島柚葉さん(右)

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