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野崎賢治の思い出エッセー:vol.04「スポーツには底知れぬパワーがある」|あの日あの時あの言葉

  • 2021/01/09



元ニュースキャスター野崎賢治さんによる思い出エッセー。
あの日あの時感じたあの言葉、そして心に残る言葉を紹介するコラムです。

野崎賢治さん プロフィール

 

vol.04 :「スポーツには底知れぬパワーがある」

 

2004年6月23日の私のエッセー。


オリンピック水泳金メダリストの北島康介をはじめ、マラソンの有森裕子、陸上のカール・ルイスなど、世界のトップアスリートをはり治療している有名な先生が広島にいます。


地元広島で鍼灸院を経営し、多くの患者を診る傍ら、月の半分は東京で仕事をこなす忙しい先生です。

 

先日、この先生と仕事の関係でお会いし、興味ある話を伺いました。それは、スポーツには底知れぬパワーがあるという話です。

 

心が病んで元気のない人が、北島康介に会ったとしましょう。その人は目を輝かせ、見る見るうちに生気に満ちた表情になるといいます。

 

さらに北島康介が「頑張ってください」と声を掛け、肩に触れてくれるなどしたら、それが『元気になっていくきっかけ』となるそうです。

 

それは、トップアスリート自身が持っているエネルギー、パワーがとてつもなく大きく、その人にエネルギーを与えるからだといいます。

 

先生はこのような光景を何度も目にして、はり治療にこれらのエネルギーを生かした治療を加えられないかと思うようになり、研究を始めました。

 

中国数千年の歴史を持つ東洋医学を先生なりに研究し、新たな治療法を身に付け、これまで治せなかった疾患への効果を出したいと意欲をみなぎらせているのです。

 

最後に、念を押すように先生はおっしゃいました。「私は、スポーツトレーナーで、これまでもたくさんのアスリートを再生させてきました。これからも、私の一番の仕事はこれです。でも、この仕事をしているからこそ知り得る人間の神秘というか不思議な力を私は感じることができます。西洋医学を否定するわけではなく、この、パワーを有効に生かし西洋医学に、東洋医学の力をうまくミックスさせた治療法を完成させることが、今、私の使命だと思っています」と。

 

トップアスリートもさることながら、この先生に大きなエネルギー、パワーを感じました。

 


PROFILE
のざき・けんじ
 昭和53年、広島ホームテレビに入社。カープ中継などスポーツ実況をする傍ら、「ステーションEYE」など夕方のニュースキャスターを約10年担当。その後、ニュースデスク。制作部番組プロデューサー時代には、風見しんごを土曜日朝に起用した「ひょっこり評判テレビ」を制作。2000年4月にスタートした夕方情報番組「げっきんLIVE」で久々の現場復帰、メインキャスターを務める。その後、管理職として報道局長、編成局長、総務局専任局長を歴任。


📻FM東広島(89・7MHz)で毎週月曜日午後8時~、同名番組を放送中。
 放送はサイマルラジオでも聞くことができます。

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