「四日市遺跡が〝西条酒蔵通り〟になるまで」をテーマにした出土文化財企画展(東広島市教委主催)が2月3日から8日まで、同市西条栄町の東広島芸術文化ホールくらら・市民ギャラリーで開かれた。
市教委では、西条駅前土地区画整理事業や街路整備事業等の開発に伴い1998年度から、西条駅前地域で発掘調査を実施。現在の西条駅前や酒蔵通りは、江戸時代の西国街道(さいごくかいどう)に沿って発展してきた宿場町「四日市宿」として栄えており、現在は四日市遺跡として調査が進められている。
企画展では、江戸時代から明治・大正時代に使用されていた陶磁器や生活用品、各遺構の写真を展示。食器や、すり鉢なども展示されている。江戸時代のものとされる出土品の中には、当時の焼継師によって修正が加えられた陶磁器や、印が刻まれた食器類があり、職人の技術や作業、生活様式がうかがえる。大正時代の出土品の中には、西条に現存する、酒蔵の名称が描かれた陶磁器も展示されている。
同市教委生涯学習部文化課の津田真琴主任主事は「四日市遺跡の出土品や当時の人の暮らしを通して、西条の歴史や変化していく過程を知ってもらえたら」と話している。
企画展は同市河内町中河内の東広島市出土文化財管理センターの展示室でも開かれている。3月13日まで。
問い合わせは同センター082(420)7890。