広島の食材生かした料理に挑戦
優秀賞の渡辺歩さん(左)と藤井宏規さん(右)、最優秀賞の野口晟弥さん(中央)(撮影・小林)
第6回ひろしま和食料理人コンクール(料理人コンクール実行委員会主催)の最終審査が7月11日に行われた。コンクールは、広島の食文化の発展を図るため、2015年から開かれている。
書類・面接審査を通過した8人が、最後の実技審査に臨んだ。課題は先付3種盛り、椀物、油物の3品。8人の若手料理人は、指定食材であるカキや廣島赤鶏、レモンなどを使用し、そのほかにも広島食材を生かしながら自然の美しさを表現する料理を作り上げた。
東広島市出身で村上水軍本店(広島市中区)の大宮剛一さんも、カキの玉子椀、わたりがにの大葉包み揚げなど、工夫を凝らした料理で挑戦した。
審査員は、県内外で著名な料理人や料理評論家など5人。広島県日本調理技能士会の田中孝名誉顧問は「料理の修行をしている人は、身だしなみや姿勢、調理器具の片付けにも成果が表れる。皆さん、修行の成果がはっきりと表れていた」と講評した。
最優秀賞に選ばれたノバレーゼ三瀧荘(広島市西区)の野口晟弥さんは「光栄な賞を頂いたが、コンクールの中で他の料理人の仕事を見て、自分に足りない部分も見えた。ここからがスタート。より一層頑張ろうという気持ちになった」と、尽きない向上心を見せた。
野口さんを含めた上位3人は今後、国内外の料理店などで修行するための支援を受けられる。広島県主催のイベントなどで広島の食の魅力を発信する機会も与えられる。
(小林)