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【新型コロナ】ワクチン接種率、東広島市は低いの? 正しい数字を知ろう

  • 2021/07/29

県の公表によると、新型コロナウイルスの12歳以上の1回目を終えた東広島市のワクチン接種状況は、7月27日時点で、県内23自治体で4番目に低かった。全国でも注目を集めた職域接種に取り組んでいるのになぜ?その疑問を解消するため、関係者に話を聞いてみた。

 

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高齢者に限れば接種率は9割

 

1回目を終えた市の接種者は、12歳以上の対象者16万8561人のうちの5万6935人。接種率は30.16%だった。ただ、そのうちの65歳以上の高齢者に限れば、1回目の接種を終えた人は対象者の90.23%に当たる4万836人。接種率は90.23%で、上位3番目の高さだった。

 

東広島市のワクチン接種は、県内自治体でもいち早く65歳以上の高齢者接種を始めたし、東広島商議所や広島大と連携し職域接種に取り組んでいる。全体でも高い数値になってよさそうなものだが、関係者の話をまとめると、接種を終えたのにカウントされないケースもあるようだ。

 

県の対策本部の話によると、公表しているのは、タブレットで接種券を読み取り、VRSと呼ばれる個人の接種状況を記録するシステムに入力された人数。県によると、市町が管理する個別接種や集団接種はシステムに素早く反映されるが、職域接種の場合、接種をまとめて入力したり、接種券がなくても接種できたりすることから、接種情報を入力するのに時間がかかるケースがあるという。

 

東広島商議所の話では、これまでに1回目の接種を終えた市内の中小企業の従業員たちの接種者は1万6184人(対象者約1万7000人)。仮にこの人数がシステムに反映されていないとして、接種者にカウントして接種率をはじき出すと、43.3%。上位8番目の高さになる。数字を一断面だけで捉えてはいけないということだろう。

 

ともあれ、市では追加配分されたワクチンの状況などを考慮し、対象年齢ごとの予約開始日を前倒しした。市役所での集団接種の延長も決めた。市の思いは一つ。早い段階でのワクチン接種の完了だ。

 

64歳以下の人のワクチン接種スケジュールはこちら↓

文・日川剛伸

 

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