東広島市・黒瀬高等学校・広島国際大学による福祉分野における人材育成事業パンフレット部会は2021年8月中旬の発行に向けて、同高の福祉科の生徒と同大医療福祉学部医療福祉学科の学生と市内介護施設の職員らが協力し、東広島市の介護状況をまとめたパンフレット「イマカイゴ」の作成を進めている。
パンフレットは、市内中学校や高校等に配布。生徒たちに介護業界の現状と魅力を知ってもらい、将来の職業を決める上での選択肢として活用してもらうことが目的。学校説明会にも利用する。
「福祉・介護の今を知って、これからの福祉・介護へつなげる」という意味が「イマカイゴ」のタイトルに込められている。
フルカラーのA4サイズ8ページ仕立て。初回の発行は3000部。
部会では、市内の中高生が気軽に手に取ってもらえるように、表紙にはイラストや写真を多く使用して、手に取ってもらいやすいレイアウトを採用。裏面はLINE形式で一問一答を掲載している。
介護施設への取材はすべて高校生や大学生らが担当し、コロナ禍で会えない環境に苦戦しつつも、電話やリモートを駆使して作り上げている。
部会の介護施設職員などから話を聞き、学生らが感じたことを記事にしている。
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黒瀬高校の生徒たちが手掛けたページ。
極力、文章を少なくし、写真や吹き出しなどを利用して読んでもらいやすいよう工夫がしてある。
広島国際大学の学生たちが手掛けたページ。
介護職についてさまざまな立場の人たちから聞き取りをした。
後半のページでは、介護についての疑問について簡潔に答えている。
図で解説してあるので、読みやすい。
7月末に行われた最後のワークショップでは、
取材をした感想や気づきを大学生チームと、
高校生チームがそれぞれに発表。
「いろいろなことに携わって、いろいろな人との絆ができたこと」と話していたのが印象的でした。
発表の後は、このパンフレットを今後どのように活用していけばいいか、
また、今後介護の魅力を発信していくにはどうしたらいいのかを部会メンバー全員で話し合った。
部会に参加した同高福祉科3年の森本海莉さんは「取材を通して、介護施設と地域の関わり合いについて詳しく知ることができました。介護職で働く生きがいが発見できると思います。ぜひ読んでほしい」と話している。同大学医療福祉学部福祉学科4年の高村真由さんは「取材を通して、人間大好きと叫びたい気持ちでいっぱいです。パンフレットが、これからの介護を担っていく生徒たちの道標になってくれるとうれしい」と笑顔で話している。
パンフレットに携わったみんなで記念撮影。やりきった笑顔がたまらなく眩しい。
配布は2021年8月中旬からはじまる。
(文・写真/繁澤)
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