吟醸酒の父と呼ばれる東広島市安芸津町出身・三浦仙三郎の酒造りをテーマにした映画「吟ずる者たち」。現代編主演に比嘉愛未さん、明治編主演で三浦仙三郎役に中村俊介さんを迎え、オール広島ロケで撮影されました。2018年のクランクインからずっと取材してきた映画がついに完成&上映ということで個人的にもかなりうれしく感慨深いです。11月5日から広島先行ロードショーとなります。油谷誠至監督(67)と竹本克明プロデューサー(61)の、この作品への思いを紹介します。(FM東広島パーソナリティー 堀江智子)
この劇場で上映
映画は11月5日からT・ジョイ東広島、八丁座、呉ポポロシアター、福山駅前シネマモードにて広島先行公開となります。
初日の11月5日には各劇場にて主演の比嘉愛未さんと中村俊介さんが舞台あいさつで登壇予定です。この機会をお見逃しなく!!
監督・プロデューサーの思い
10月5日にT・ジョイ東広島で行われた特別上映会で舞台あいさつを行った油谷誠至監督(67)と竹本克明プロデューサー(61)。
油谷監督:酒造りの映画なので、今日も見渡すと酒蔵関係者の方がたくさんみえていてドキドキしています。映画を見て、三浦仙三郎さんの偉大な功績を感じていただければこの映画は成功だと感じています。酒どころの地元西条で最初に上映会をすることができて非常に光栄に思っています。
竹本P:オール広島で完成させようということで、どのシーンも広島です。東京、灘のシーンも広島です(笑)。広島から1歩も出ずに撮影しました!広島のいろんな思いが積み重なって出来ていると思っています。今日をスタートに11月先行から全国へ広島の熱がきっと伝わっていくと思います。東広島でみんな見ているよ~!という状況を皆さんで作っていただけたらと思います。オール広島ということで役者も広島の方を使わせていただきました。ご紹介したいのですが、現代と明治の蔵人の役で出演しているイノウエさんです!
と、予定にはなかったのですが、急きょ、会場に来られていた蔵人役の胃ノ上食道さん(56)が登場されました。
胃ノ上:撮影では雪が降る中、裸足で明治の蔵人の役を演じたり、辛いことや大変な時もありましたが、終わってみたらとても良い映画で早く大きなスクリーンで見たいなと思っております。こうして皆さんに披露できるということは本当に有難いと思います。僕の顔を見て「あ、あそこに出てる!」と覚えてもらえるとうれしいです!
その後、監督からも役者の方の話がありました。
油谷監督:今出てもらった胃ノ上さん以外にも蔵人役はほとんど広島の俳優さんにお願いしました。セクシーなふんどし姿を見せてくれている方もおられるのでぜひ、その辺もお見逃しなく(笑)。そして現代版主演の比嘉愛未さんですが、「撮影がすごく楽しかった!非常に安心して現場に参加することができました」と、言われていました。映画を見てもらったらわかるけど、すごく素直で前向きな方です。明治編主演の中村俊介さんもすごく真面目で三浦仙三郎を演じるのにふさわしい方です。その辺も見ながら感じていただければと思います。
映画の感想とストーリー
本当にいい映画です!3回泣きました。
日本酒や三浦仙三郎氏への尊敬の念がひしひしと伝わってきます。日本酒の映画ですが、その背景にある、ものづくりへの熱い思いや、それをつなぐ家族の絆が心に響きました。
映画は明治と現代の2つの時代を描きます。
明治編では三浦仙三郎が失敗や挫折を繰り返しながらも酒造りに不向きとされた広島の軟水による醸造法を導き出していきます。
現代編では仙三郎の杜氏の末裔・明日香が故郷に帰り、蔵人として仙三郎の手記を元に明治の酒造りを受け継いでいこうと奮闘する姿を描きます。
明治時代は女性が酒造りに携わることはできませんでしたが、現代編で明日香が実家の酒蔵に戻り、頑張る姿は同じ女性として応援したくなります。
そして、何より役者さんが素晴らしい! 主演の比嘉さん、中村さんはもちろん、仙三郎の妻・ソノを演じた戸田菜穂さん、明日香の父親役の大和田獏さんもさすがの演技で映画を盛り上げています。
仙三郎とサタケ創業者の佐竹利市氏の出会いなども描かれていて、東広島の方には、ぜひぜひ見ていただきたい作品です。
FM東広島で監督のコメントを放送
FM東広島ラジオ用、監督のコメントを収録させていただきました。
こちらのコメントはぜひラジオでお楽しみください!
映画公開初日の11月5日12時台、それ以外にも水曜11時台など、ちょくちょく放送予定です。
FM東広島はインターネットでも聞くことができます。こちら
文 堀江智子
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