いよいよ11月5日から広島先行公開となる映画「吟ずる者たち」。三浦仙三郎の妻・ソノを演じた戸田菜穂さんに単独インタビューし、見どころなどを伺いました。広島市で10月20日に行われた記者会見での内容を含めて紹介します。(FM東広島パーソナリティー 堀江智子)
- ―東広島市に来たことはありますか?
あります。子どもの頃にドライブなどで行きました。あと、安芸津のジャガイモの大ファンで今でもよくいただいています。
- ―東広島や竹原で撮影が行われました。
はい、撮影はほとんど竹原でしていたのですが、お休みの日は町並み保存地区をお散歩して昔の時代にタイムスリップしたみたいでした。
私、古い町並みが大好きで、そういう所に旅行へ行くのも好きなので毎日ウキウキしていました。
あと、安芸津のジャガイモ畑の海の景色とか見たら、こんな良いところ知らなかったと思って! 楽しい撮影でした。
- ―普段日本酒は飲まれますか?
飲みます! 特に今、寒くなってきたので燗酒が飲みたいって思います。夏は冷酒もいただくんですが、スズ製のとっくりを持っているのでそれを氷の上に置いて。私、形から入るので(笑)。
そうやって冷酒を飲むとおいしいし、お燗もちゃんとお湯につけていただくとおいしいなと思います。
- ―料理によってお酒も変えたりするんですか?
はい、今日は日本酒を飲みたいから和食にしようとか。おでんの時は熱めで、おすしの時はぬるめが好きです。
日本酒は、体のしんから温まって良いですよね。香り高くて少し甘みもあり、お米の味がしみわたるので大好きです。
子どもの頃、風邪をひきそうになったら母が卵酒を作ってくれたり。子どもながらにおいしいなと思っていました。
―三浦仙三郎の妻・ソノを演じられましたが、振り返ってみていかがですか?
ソノさん、いろいろ苦労もあったんですが仙三郎さんの奥さんで幸せだった方だなと思って。愛し愛されていた明治時代のご夫婦だったんだなと演じながら伝わってきました。
- ―明治時代は今の時代と違って、女性は跡継ぎを産まないといけないとか、いろいろ難しい時代だったと思います。私も同じ女性としてソノさんすごく辛かっただろうなと思いながら涙するシーンもたくさんありました。
でも悲壮感を出さないように努めて明るくしていました。旦那さんを応援しているという姿勢が見えれば良いかなと思って。
- ―それは映画を見て伝わってきました。
ありがとうございます!
- ―夫・三浦仙三郎役の中村俊介さんの印象はいかがでしたか?
中村さんは扮装されるとそこに仙三郎さんがいらっしゃるという感じでした。私の中では仙三郎さんにぴったり。明るさもありながら静かでスーッとなじんでいらっしゃいました。
- ―以前、撮影中の中村さんに取材させていただいた時にすごく気さくな方だと思いました。
そうですね、マイペース!
仙三郎という役を大切に思って演じられているなと思いました。仙三郎さんの男気みたいなもの、小さいことにこだわらない、みんなから文句を言われても動じないような所がありますが、それを見事に表現されているなと思って。
仙三郎さんはずっと先を見ている人だということが中村さんが演じられているのを見てすごく感じました。
- ―最後に映画の見どころなどお願いします。
日本酒の父・三浦仙三郎さんを知るだけではなくて、お酒には魂がこもっていて、命が宿っているとわかっていただけると思います。
酒蔵の中には何か住んでいるような神聖な雰囲気も映画館で味わっていただけると思います。
家族愛やきれいな風景など見どころはたくさんあるのですが、最後見終わった後になんだか心がないだような、瀬戸内の海のように穏やかで優しい気持ちになっていただけたらうれしいです。
よろしくお願いします。
<取材を終えて>
映画はもちろん、大河ドラマや朝ドラでも大活躍の女優さんですが、本当に構えることもなく、気さくにナチュラルに接していただいて感激しました!
戸田菜穂さんのインタビューはFM東広島(89.7MHz)で、11月5日(金)12:00台に放送します。お楽しみに。
文・写真 堀江智子
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