【地域共生社会とは】
誰もが住み慣れた地域で世代や分野を超えてつながり 、暮らしや生きがいを ともに充実させながら安心して暮らせる社会 のことです。
東広島市では、この実現のために様々な取り組みを進めています。
そんな様々な取り組みを東広島デジタル編集部が紹介していきます。
地域共生社会のイメージがこちら 。
※厚生労働省地域共生社会のポータルサイトより
いろいろな立場の人たちが社会に参加し、つながり、支え合いながら、
人生を充実させたり、生きがいをみつけたり、
安心して暮らせる地域社会ということなんですね。
市内の地域共生に関する取り組みを紹介するシリーズの7回目です。
今回取材したのは、豊栄郷土カルタをつくろう会。
豊栄地区の魅力や歴史を題材としたカルタを制作した取り組みを紹介しました。
地域の魅力を46枚に。豊栄郷土カルタ完成
制作をスタートさせてから足掛け3年。豊栄郷土カルタをつくろう会が、豊栄地区の魅力や歴史を題材としたカルタを完成させた。
読み札は豊栄小の児童、絵札は豊栄小・中の児童・生徒が制作した。
読み札の裏には、その札のテーマに関する説明付きになっている。
発端は、乃美地域センターの職員である前浜恭子さん。 他の地域センターがカルタを制作したことを知り、「豊栄でもやってみたい」 と思ったことがきっかけだ。
制作するからには、地域センターだけでなく、住民や学校など、地域全体を巻き込みたい。 しかし多くの人を一度に巻き込むことは簡単ではなかった。
豊栄郷土カルタをつくろう会を発足
「まずは団体を作って、地域に詳しい人に代表になってもらおう」
そこで、豊栄に長年住み、西条酒蔵通りのボランティアガイドも務める原田忠幸さんに依頼した。
原田さんは二つ返事で快諾。
「とてもいい企画だと思ったし、必要なものだとも思った。豊栄に50年以上住んでいても、まだまだ知らないことがたくさんあるんです。地域を知ってもらうための手段のひとつになるかもと思いました」。
原田さんを中心に10人の地域住民がメンバーとなり、豊栄郷土カルタをつくろう会が発足 した。
住民、企業を含め様々な機関が協力
必要な資金は、東広島市や社会福祉協議会に相談し、活用できる補助金を探した。また、地元企業や住民自治協議会から協賛も受けた。こうして始まったカルタづくり。豊栄カルタをつくろう会では社協の協力を得て、子どもたちに地域を学んでもらうツアーを企画。
豊栄生涯学習センターの堀川南さんがツアーのチラシを作り、クイズやゲームを取り入れて、子どもたちの興味を掻き立てる工夫をした。案内人の地元住民も、持てる知識を子どもたちに分かりやすく伝え、大いに協力してくれた。
「地域のみなさんが、そこでしかできない体験を提供してくれた。このツアーのために、そこまでしてくれたことが本当に嬉しかった」 とつくろう会メンバー全員が感謝する。
(写真/ツアー開催時の様子)
「50音にひとつずつ地域の魅力を割り当てなければならない。ここがいちばん苦労した」という原田さん。
カルタを制作する過程で、これまで知らなかった企業や団体など、新たな地域資源にも出会った という。
左から、
豊栄生涯学習センター
堀川南さん
東広島市社会福祉協議会豊栄支所 支所長補佐
山崎美和さん
豊栄郷土カルタをつくろう会 代表
原田忠幸さん
東広島市生涯学習課 社会教育指導員
土生士郎さん
乃美地域センター
前浜恭子さん
子どもたちがやりたいことを尊重する
いよいよカルタを描き始めるときだ。
授業ですでに地域学習を進めていた子どもたちは、バスツアーで学んだことも合わせて、地域の魅力を五七五にしたため、絵札にした。
「多様性の時代。得手不得手もあるから強制はしない」という方針 で、句を詠みたい子、絵を描きたい子が、放課後のスクールバスを待つわずかな時間を活用して、制作を進めた。
地域の絵画サークル「ふきのとう」も、絵の描き方やちょっとしたコツを伝授。
「子どもたちの表現は独特でした。『そこまで表現するのか!』と思うことがたくさんあったんですよ」と原田さんは感動の連続 だったようだ。
子どもたちの感性が光るカルタは、2022年3月中に完成予定。
カルタは、協力いただいた人や団体に配布し、地域センターや生涯学習センターなどの地域拠点にも置く。また、カルタの内容をまとめた冊子を、同時に配布する。つくろう会では、ほかにも様々な活用方法を考えているとのこと。
さらに、3月14日(月)から24日(木)まで、市豊栄支所で絵札の原画展を開催 する。
豊栄支所の場所はこちら。
さて、原田さんお気に入りの札は?
「『え』の札。子どもたちの着眼点には本当に驚いたんですよ」
原田さんを驚かせた「え」の札とは一体どんな札なのか?ぜひ原画展で実物を見てほしい。
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