コロナ禍となり3度目のゴールデンウイーク(GW)。帰省や旅行などで人との接触が増えると、再び感染爆発につながりかねない。東広島市はGW前にワクチン接種キャンペーンを実施。東広島地区医師会の山田謙慈会長に、東広島市内の医療現場の現状や感染防止のポイントを伺った。
東広島地区医師会 山田 謙慈会長
東広島市の感染者の特徴は?
30代以下が多い
県全体と比べ、東広島市では10歳未満が最も多く、20代、30代が続きます。60代以上は少ない傾向です。
感染経路は?
家庭内感染が最多 グループ活動でクラスター発生も
家庭での感染が最も多いです。次いで飲食。職場・医療機関での感染は少ない傾向にあります。また、クラスターの発生では、保育施設・幼稚園が最多。時期的にグループでの旅行、あるいはグループ活動での発生が多く見られました。これが若年層に多い理由だと考えられます。
東広島市内の医療現場は?
医療が
3回目ワクチンの接種状況は?
30代以下で半数下回る
3月19日現在のワクチン3回目接種率を年代別でみると、30代以下で半数を下回っています。30代以下は感染者数が多く、ワクチン接種率の低さと明らかに相関していることが分かります。
感染予防のポイントは?
若年層の人たちにはワクチン接種を推奨します。若い人は重症化しにくいので大丈夫と思っているかもしれませんが、帰省時などに身近な高齢者に感染し重症化させてしまうことが多いのです。この連鎖を断ち切ることに最大限の努力をしてください。
全世代の人には手洗い、三密回避など、感染対策を徹底していただきたいです。
3回目接種の重要性は?
重症化リスクの低減
新型コロナウイルスワクチンは高い発症予防効果があり、感染や重症化を予防する効果も確認されています。しかし、感染予防効果などは時間の経過に伴い、徐々に低下していきます。このため感染拡大防止および重症化予防の観点から、追加(3回目)接種が必要と考えられます。
異なるメーカーのワクチンを接種しても効果は十分あることが分かっています(現時点では12~17歳の3回目接種にはファイザー社製のワクチンを使用することになっています)。
地元選出の国会議員で医師でもある新谷正義衆院議員も「ワクチンの接種は、重症化のリスクを低減させます。また、周りへの感染、周りからの感染のリスクも低下します」とワクチン接種を呼び掛けています。
■市集団接種会場
【期間】4月29日(金・祝)~5月1日(日)
【場所】市消防局(東広島市西条町助実)
【対象】12歳以上 (3回目接種のみ)
【時間】午前9時~午後5時 午後5時30分~午後8時
【事前予約】不要(市民は接種券なしでも対応。本人確認書類が必要)
【ワクチン】ファイザー