自民党は2月10日、次の衆院選の小選挙区「10増10減」に伴う新支部長を発表した。焦点となっていた広島4区では、調整に時間を要するとして、先送りされる形となった。
支部長は、次の衆院選の自民党公認候補となる。広島4区では、新谷正義氏(現4区)と寺田稔氏(現5区)が立候補の意志を表明。10日に先立って、自民党広島県連は、県議のほとんどが寺田氏を支持していることを明記した要望書を携え党本部を訪問、記者会見まで設定して、寺田氏の支部長決定を既成事実のように演出した。
このことに新谷氏の地元である東広島の自民党市議はもちろん、寺田氏の地盤となる呉市の市議や、現4区で新谷氏を支えた海田町議から「重要な区割りの人選を、県議の密室政治の意向だけで決めることは言語道断」と、党本部や支部に抗議が殺到した。今回の先送りは、寺田氏擁立に動いた党広島県連が墓穴を掘った結果といえるだろう。
(日川)