県議選は4月9日、投開票が行われ、4議席を現職、新人それぞれ3人の6人で争った東広島市選挙区では、自民党現職の恵飛須圭二氏(39)がトップ当選。自民党現職の井原修氏(70)が5選、連合広島が推薦した西本博之氏(61)が3選を決め、無所属新人の山下守氏(59)がうれしい初当選を果たした。(取材班)
喜びの当選者
期日前投票所で回答のあった100人に出口調査。投票した人を尋ね、その理由を6項目(公約、実行力、人柄、若さ、実績、性別)からの選択で聞いた。それぞれで最も多かった理由を掲載。
恵飛須 圭二氏
投票者アンケート「選んだ理由は?」
若さ(可能性に期待)
井原 修氏
投票者アンケート「選んだ理由は?」
人柄(きちんと意思表示できる)
西本 博之氏
投票者アンケート「選んだ理由は?」
人柄(真面目で誠実)
山下 守氏
投票者アンケート「選んだ理由は?」
実績(市議の活動を評価)
恵飛須氏は、公明党の推薦も得て、個人演説会(5カ所)や街頭演説などを通じて市内全域で支持を広げた。恵飛須氏は「目標としていたトップ当選が果たせてうれしい」と目を細めながら、「公約に掲げた経済や医療、産業など7つの重要課題の解決に、県政と市政で協力し取り組む」と2選への決意を述べた。
井原氏は、「市内全域に薄く網をかける」戦術で選挙カーを走らせ、保守票を掘り起こした。井原氏は「これまでの積み重ねが得票に結びついた」と振り返りながら、「これからも誠実に政治に向き合い、自分を律しながら、モノを言う県議として議会で積極的に発信したい」と誓った。
西本氏は、マツダ労組系など組織票の支持を得ながら、各地域の保守票にも着実に食い込んだ。西本氏は「県民一人一人の生活が豊かになるよう、県の経済発展のために取り組む」と強調。「教育のグローバル化に取り組み、市民から信頼される政治家になる」と決意を新たにした。
山下氏は、市議20年の実績を軸に「市政と県政の橋渡し役に」と強調。地元高屋町を起点に支援の輪を広げていった。山下氏は「東広島は県が絡む道路や河川などのインフラ整備が遅れており、スピード感を持って取り組む。東広島が良くなることが県の発展にもつながる」と述べた。
一方、女性候補者として、「あらゆる女性支援に取り組む」と出馬した入江氏は、女性票や子育て世代の票を取り込んだが一歩及ばなかった。大山氏は浸透がいまひとつだった。
2019年大規模買収事件で議員辞職した自民党の元県議が前回選挙で獲得した約1万票の行方にも注目が集まったが、結果を見る限り自民系の恵飛須氏、井原氏、山下氏の3氏で分け合った格好だ。
当日有権者数は、14万8322人。投票率は29・85%。争点は乏しく、前回選挙の投票率(32・51%)を下回り、県内選挙区で最も低かった。
県議選終わり、次は東広島市議選(16日告示、23日投開票)
東広島市議選の立候補予定者(4月7日現在、敬称略)
※50音順に現職、新人、元職の順。氏名の横は年齢、党派の順。無は無所属、公は公明党、社は社会民主党、共は共産党、参は参政党。現住所をもとに町別に掲載。年齢は4月7日現在の満年齢
激戦必至 過去最多40人立候補か
東広島市議選(定数30)に立候補表明をしているのは、現職24人、新人14人、元職2人の40人(上記参照)。立候補者数は過去最多になりそう。全国では地方議員の「なり手不足」が深刻だが、東広島では、その言葉は当てはまらないようだ。
立候補者のうち女性候補者が11人、40歳以下が5人といずれも過去最多になったことが、競争率1・33倍の要因になったといえる。それだけに、投票率が当落の大きなポイントになりそうだ。
このため、立候補予定者は、SNSで「選挙に行こう」とタグ付けしたり、地盤となる地域に投票を呼び掛けたり、と躍起。市選管でも、期日前投票所を増やすなど投票を促す。
前回選挙の投票率は41・69%。市議選は、市民の生活に直結する政策が争われる選挙。有権者の一票が生活を改善する力になることを忘れてはならない。
(日川)
記者が選挙を総括
FM東広島(89.7MHz)
4月12日4月13日(再)午後6時~(再)
東広島デジタル YouTubeチャンネル
4月13日公開予定