12/27

(FRI)

やさしい日本語で防災 外国人ら70人、知識深める 西条住民自治協が「訓練」

  • 2023/09/11

 東広島市立西条小学校区内の住民でつくる西条住民自治協議会(鈴木常徳会長)は8月27日、市総合防災訓練の一環として「やさしい日本語で防災訓練」を同市消防局(同市西条町助実)で初めて開いた。(山北)

避難情報をやさしい日本語に置き換えようと、アイデアを出し合う参加者(撮影・山北)
避難情報をやさしい日本語に置き換えようと、アイデアを出し合う参加者(撮影・山北)

 同区内には、多くの外国人が在住しており、同小には40人を超える外国人児童が在籍している。災害時、外国人にやさしい日本語で防災情報を伝え、住民同士が助け合える関係をつくろうと、同協議会の国際交流部会(正原耕治部会長)と防災防犯部会(坪井浩一部会長)が企画。外国籍の住民や児童、民生委員など約70人が参加した。 

 「やさしい日本語」講座の講師は、ひろしま国際センター日本語専任講師の三好千聖さんが務めた。参加者は、グループに分かれ、「大雨」を「たくさん雨が降る」のように、災害時によく使う言葉を簡単な日本語に言い換え、避難所に必要な物などを考えて発表。三好さんは、外国人に必要な情報が伝わるように「文末を『です・ます調』で」、「文章を短く」、「方言は使わない」などのポイントを説明した。

消防職員の指導を受けながら、人形に心臓マッサージをする外国人参加者(撮影・山北)
消防職員の指導を受けながら、人形に心臓マッサージをする外国人参加者(撮影・山北)

 この後、AED(自動体外式除細動器)を併用した心肺蘇生法など、防災知識を深めた。

 妻と参加したインド出身のバイラプラカシュさん(30)は「避難場所と避難時に何を持って行ったらよいのか分かった」と笑顔。民生・児童委員の小早川淳子さん(75)は「外国人と気軽に話すことができて良かった。学んだことを、災害時などに生かしたい」と話していた。

おすすめ記事

新着記事