東広島市から委託を受けて東広島地区医師会が運営する、がん患者や家族、支援者たちが集い、自由に胸の内を話し合う「こころの駅舎」。その駅舎に参加する有志が抗がん剤治療で髪が抜けた患者が使う「ケア帽子」作りに取り組んでいる。
乳がん患者の一人が治療中に、看護師からケア帽子をプレゼントされたのがきっかけ。「うれしかった。私も誰かの役に立ちたい」と、こころの駅舎に集う人たちと、一昨年、「ケア帽子有志の会」を発足。毎月1回開かれる、こころの駅舎の時間などを利用して、ケア帽子を作っている。
ケア帽子は、柄が入ったオシャレな帽子から、心が和む落ち着いた色の帽子までさまざま。小児がん患者のためのかわいいつば付き帽子もある。肌に触れる内側は、「地肌がかぶれないように」と、綿100%のニット素材を使用している。
これまでに100個以上の帽子を作製。東広島医療センターなど県内15のがん診療連携拠点病院に通院するがん患者に無料で届けている。帽子を利用したがん患者からは「肌触りが心地いい」「気持ちが前向きになった」などと好評だ。
ケア帽子は、通院していないがん患者も利用できる。詳細は東広島地区医師会地域連携室あざれあ電話082(493)7360。
(日川)