FM東広島・毎週火曜日午後6時台に放送している『DOGENSURU NIGHT』内のコーナー『喫茶897』では、東広島の企業・団体の方にお越しいただき、色々なお話を伺っています。
第7回のお客様は、医療法人社団 博愛会 木阪クリニック美容皮膚科の木阪美智子(きさか みちこ)さん。木阪クリニックはしわやくすみしわたるみといった肌の悩みから、美容脱毛や痩身、多汗症など幅広く取り扱っている美容皮膚科。「健やかに美しく」をお手伝いする木阪クリニック美容皮膚科の木阪美智子さんにお話を伺いました。
医師への道を決めた家族への愛
―木阪クリニックのコンセプトからお伺いしてもよろしいでしょうか?
100歳になっても人生を豊かにいきいきと生きる時代になった今、年齢を重ねるほどに、はつらつと自分の足跡を堂々と自負して進まれるみなさまの人生をサポートできるよう、当法人は基本理念に「愛」を掲げ、誠実に、謙虚に、積極的に取り組んでいきます。
地域のみなさまのご期待に沿えるよう、そして地域に根ざした医療や福祉を提供できるように、博愛会は「病院」、「クリニック」、「介護老人保健施設」、「看護小規模多機能型居宅介護」、「訪問介護」「居宅介護支援事業所」「保育園」及び「病児・病後児保育」などのサービスを提供しています。
充実した人生100年時代の人生設計をするためには、大きな課題があると考えられます。
それは、「心身ともに健やかであること」ではないでしょうか。
患者様の病気を治すことはもとより、未病を防ぎ、患者様の「キレイになりたい」をお手伝いするべく、このたび木阪クリニックでは「皮膚科・美容皮膚科」を立ち上げました。
私達の施設を必要とされる患者様はもとより、健康な方でも気軽に立ち寄っていただけるような、地域の生活に溶け込んだ複合施設をめざしています。
お肌の悩みはもちろん、脱毛やダイエットのサポートも可能です。患者様の理想を叶えるお手伝いをさせていただきます。
―医師を目指すきっかけというのは何だったんでしょうか。
まず、医師を目指したきっかけに関しては大好きだった祖父の死。それが私の体験した初めての死というものでした。幼少期、自分の家族が大好きで、自分の全世界が家族だったので、この幸せがずっと続くようにと思っていました。
祖父は、体調が悪いと病院を受診しましたが、その際は問題なく、次に検査したときには、進行胃癌でした。診断がついてから亡くなるまではあっという間のことでした。
それから、大切な家族を病気で失いたくないという思いから、医師を目指すようになりました。
―医師を目指すようになり、色々な道の中から美容皮膚科に進んだということなんですね。
美容皮膚科は、皮膚科治療の延長でした。皮膚科の診療をしていると、患者様の方から「先生、美容皮膚科はされていないんですか?」というお声をたくさんいただいてきました。
患者様の皮膚のお悩みは、保険診療、自由診療関わらずあるもので、支払い方法の違いで患者様を断ってはいけないという考えから、皮膚科診療の延長で美容皮膚科の勉強を始めました。やはり共通疾患が多く、皮膚科をきちんと勉強していて良かったと思っています。シミやイボを主訴に来院した患者様が、皮膚がんの可能性があり、保険診療で皮膚生検、手術を行った事例もありました。
当院では、一般皮膚科(保険診療)と、美容皮膚科(自由診療)を行っています。保険でカバーできる疾患に関しては全て保険診療で行っております。保険診療では改善が乏しい症例や、そもそも保険適応でない症状に関しては、自由診療のレーザーなどをご紹介させていただいております。
願いや苦悩と共に向かい合う患者への愛
―最近の傾向として、木阪クリニックに来られる方、相談として多いものはどんなものがありますか。
今年の3月にマスクが解禁になってからは、シミとたるみのお悩みを持つ患者様がとても多いです。マスクを取る前に治療したいですというお声をよくいただいています。
―顔のたるみも含まれるかと思いますが、加齢による顔の変化についてもお伺いしたいと思います。加齢による顔の変化とはどういったものなんでしょうか。
加齢によって起こる顔の変化を理解すると、たるみ治療のメカニズムは大変シンプルです。原因に対して治療していけばいいんですね。ご存知ない方が多いのですが、年齢とともに、顔の骨というのは縮んで、ボリュームが少なくなってしまうのです。例えば、前頭骨と呼ばれるおでこの骨はへこみますし、こめかみもへこみます。
それから、目玉を入れている眼窩孔は広がります。鼻にある梨状孔は、横幅が広がっていくんですね。それから頬骨、上顎骨、下顎骨は、萎縮をするので、後ろに後退していきます。
骨は全ての土台です。一番深いところに骨があって、その上に筋肉、脂肪、皮膚、この順番で深いところから積み上がっていますので、骨の土台が崩れてしまうと、上に乗っている肉や脂肪、皮膚も一緒に雪崩のように崩れてしまうんです。
大事なのは、まずは骨の土台をしっかり作ること、足りなくなったそのボリュームを補ってあげることが大事になってきます。
次に脂肪の変化です。年齢とともに皮下脂肪も減少します。特に顔の脂肪というのは減りやすいですね。身体は部位によって脂肪がつきやすかったりするんですけど、顔の脂肪は年齢とともに減る。そして下に移動する。下垂と言いますが、これがたるみの原因となっています。
たるんだものに関しては、糸リフトで引っ掛けて機械的に上に引っ張り上げる。もしくは、HIFUという熱で引き締める方法があります。
料理で肉を焼いた時に、お肉も脂肪も焼くと縮まりますね。同じ原理で熱を加えて、引き締め、縮めるのがHIFUです。あとは骨や皮下脂肪の減少のところはヒアルロン酸でボリュームを補充することでリフトアップが可能です。
次は筋肉の変化についてですが、筋肉は年々緊張が強くなり拘縮という現象が起き、硬くなってしまうので、ボトックスでゆるめます。皮膚の変化は、皮膚自体のコラーゲンが減って、きめが粗くなったり、毛穴が開いたり、小じわが出来たりします。皮膚の老化に対しての治療は、ジェネシスやピコフラクショナル、ダーマペンでコラーゲン生成を促進することが可能です。
まとめると、①骨や脂肪の萎縮に関しては、ヒアルロン酸でボリュームを補填する、下垂に関しては機械的に糸リフトで引っ張り上げる、もしくは熱を加えて引き締めるHIFU。②筋肉の過緊張で拘縮しているところに関しては、緩めるためにボトックスを打つ。そして、③皮膚のコラーゲンを増やすにはピコフラクショナルやダーマペン、ジェネシスでコラーゲン生成を促進すると、小じわも予防にもなるし改善し、きめが整い毛穴も縮みます。大事なのは、加齢による変化に対して一つの治療方法だけではなくて、複合的に、複数の治療を戦略的に組み合わせるっていうのが大事になってきます。
理由は、顔面の加齢による変化は、骨、筋肉、脂肪、靭帯、皮膚……複数の組織において同時進行していて、なおかつそれぞれが影響し合っているんですね。骨が縮めばその上に乗っている肉もずれる。なので、診察の際には、各組織の萎縮の程度、それから下垂の程度とその部位、どこがたくさん下垂しているのか、それから筋肉の緊張の程度、それから、笑った時のその表情の変化や顔を動かしたときの表情の変化を見させてもらっています。
あとは患者様のご希望も伺いながら、治療のゴールを一緒に定めていくというふうにしてます。
―希望というのはどういう希望があるものなんでしょうか。
例えば、「マイナス10歳目指したいです。」、「綺麗系というよりはかわいい系」。あとは、「はつらつと見えるように」「より華やかに。あと女性らしい骨格にしたい」など、そういうご希望をよくおうかがいします。
元は男性だけど女性になられたという方も来ています。元々男性骨格の方が女性骨格になりたくていらっしゃってる方もいます。なのでやはり患者様の希望、どういう仕上がりを希望されているかがすごく大事になってきますね。
―本当に話し合いながらどこをどうしていきましょうっていうのを相談しながらの、二人三脚なんですね。
美しいという基準はもう教科書的にあるんですね。例えば顔のパーツで比率が何対何が人は美しいと感じるとか、左右対称で美しいとか、滑らかな卵のような曲線の輪郭が美しいなど。教科書的に美しいの基準はもうわかっているんですけど、それにプラスアルファで患者様のご希望をお伺いして、一番いいところに持っていきたいと思っています。
健やかで美しい未来への愛
―木阪クリニックでは美智子サロンというものも先日開催されたとお伺いしました。これはどういうものだったんでしょうか。
毎月第4月曜日の午後1時から木阪クリニック美容皮膚科のクリニック内で美智子サロンを始めました。当初の目的は、美容皮膚科への受診はちょっと敷居が高く、受診しづらいと感じられる患者様が足を運びやすくする目的で、無料でまずはお話を聞くところから始めてはどうかなという趣旨で始めました。
先日、第1回が行われたのですが、今回お集まりいただいた患者様は、皆さんうちのかかりつけの患者様で、とても盛り上がってました。
その際には、患者様同士のご希望で、バディ制度というのが生まれました。
自分のやったことのない手術をお友達になった患者様が、施術するときに見学に行くといったものですね。自分が手術をする前に、実際の手術を、ビフォーアフターも含めて手術を見学するというものです。美智子サロンに来ていただくと、バディとの出会いもあったりします。
―お仕事で印象に残っている出来事を何か教えていただけますか。
私が、以前、東京医科歯科大学皮膚科、脱毛症専門外来、発汗専門外来、一般皮膚科に従事していた際には、こんな方たちがいらっしゃいました。
脱毛やニキビに悩み自殺を考えられているとおっしゃられた20代女性の患者さんや、大量の汗に悩まられ、センター試験で試験用紙が濡れて破れてしまい提出できなかったとおっしゃられた10代男性の患者さん。顔面からの多量の汗が原因で大事なプレゼンテーションを何度も落としてしまったとおっしゃられた外資系会社員のかた。汗が出ずに体温を下げることができず、40度近くの発熱が続き、保健室から出られないので進学を諦めようと思っていると打ち明けられた高校生の患者さん。韓国で鼻の手術に失敗してしまって3年間、家から出られず引きこもり生活をし、両腕にはたくさんのリストカットがあった20代の女性の患者さん。
どの患者様も命に関わる病気ではなかったと思いますが悩みは深く深刻で、生活の質を著しく脅かすものだったと思います。
そういった患者様が「健やかに美しく」お過ごしいただけるよう、これからも「愛」を持ってサポートができればと考えています。
―嬉しい瞬間はどんなときでしょうか。
嬉しい瞬間は、やはり患者様の喜ぶ姿ですね。「人からも褒められるようになりました」、「症状が良くなりました」。あとは、アトピーの患者様は「痒みが治まって初めて夜ぐっすり眠れました」と泣かれていた患者様。「ニキビ治療はもう先生におまかせしたい」と涙ながらに経過をお話してくださった患者様。
ワキガで長年悩まれていて当院で手術をされた患者様が、涙ながらにお話された時には一緒に泣きましたね。
また、4歳の娘がいるんですが、ママみたいな皮膚科医になると言ってくれています。親の働く姿を見ていてくれてるのかなと嬉しく感じます。
―これからの目標やビジョンについて教えていただけますか。
当法人「博愛会」の行動理念には、「愛」を持って患者様のお役に立つことを掲げています。保育園、クリニック、入院可能な病院、種々の生活の困難をお手伝いする介護施設を運営しておりますが、人生のあらゆるステージで皆様のお手伝いができるよう活動しております。
―木阪クリニック美容皮膚科を先生が一言で言うとどういったものになりますか。
『健やかに美しく』をお手伝いしています。
―リスナーへのメッセージをお願いできますか。
お肌のお悩みはもちろん脱毛やダイエットのサポートは木阪にお任せください。
私もお伺いした際に肌診断させていただき43歳という診断に、それから肌に気をつけるようになりました…。その時も丁寧にアドバイスしていただき、木阪クリニック美容皮膚科の患者さんに寄り添おうという『愛』を感じました! 肌やダイエット、脱毛の悩みなどありましたら木阪クリニックに是非ご相談を!